日本の経済の停滞理由と成長方向の導き　１

―ＧＤＰ神話を捨てた日本

その国の国民の裕福度を語るかのように思われているＧＤＰ評価。日本経済のバブル崩壊から、足枷を嵌められたかのようにビタッと動きを見せないＧＤＰ死んだ振り日本の経済は、どうなっているのか？
そんな中でも、日本人生活は、返って変動の無さで荒波の無い、大池の中で平穏かつ風雨と波立たない淡々とした生活を作って来た。その間は２０年から３０年をも過ぎようとしている。「これで良いのか？」の声も多いが、原点的に見れば、この生活こそ、実に日本的で「日本人生活」の原点が香るものだ。かつての江戸、それ以前も基本他国との交流の少なかった分、劇的に富みが国内を流れた事も無く期待もせず、自国内で、経済を回して、富の増加の無い分自然災害に耐え凌ぎして助け合って生きて来た日本国民の原点と言う意味でだ。幸福は金でも無ければ、裕福でもない。誰かが富を抱え過ぎれば、誰かが貧困にあえぐ、そんな経済基本をにほんじんはＤＮＡで知っている。それでも江戸文化水準は、質素では有っても平和度は世界一だった。（平成以前からバブル崩壊の兆し）この２０年～３０年は、そんな時代の再来と思えば、日本人には苦でもないし、劣等感を持つ要素でもない。その意味では、バブル経済で目を覚まし、ＧＤＰを捨てて、日本人の実質回帰した結果が、ＧＤＰ横這い、低成長時代の閉じ籠りと言う事だ。

―ここでの学習事は？

自国と、個人の富を追求する自由経済の中で、あのバブルで学んだ事。平家物語の「盛者必衰のことわり」と「誰かが富めば誰かが貧困」の鉄則。それでもそんな歪を、今の日本のＧＤＰグラフの様に横這いにしても、国内においても世界においても、富んだ者が、富んだ国が、手を差し伸べて横ばいにするのも富んだリーダーシップしか出来ない事。　もし日本国が、日本人がこの経済論に達したなら、もう一度、日本はＧＤＰを右肩上へ動かす時が来たと言って良い。
再びのスタートと言っても、ある意味慣れ親しんだＧＤＰ横這いの沼地脱出には、深さも有り抜け出す腕力も知恵も目標もいる。あの戦後の様に、何もない貧しさは、それだけで反発心から向上心に変われたが、今の微温湯の、欲を抑えて沈めて来た意欲に火を付けて燃やす事は、そう簡単ではない。いや、簡単では有るが、富と貧、多様な人達が同じ意識を持って足並みを揃える事については簡単ではない。何故ならば、こんなＧＤＰの中でも、暗黙ルールや利権繋がりのウエブが有るからである。ウエブ（蜘蛛の巣）と言うもの、こんなＧＤＰ横這い時代でも存在するし、逆のイケイケどんどんの経済活性の時代にも、もちろんあるものだ。目標と同時に内部への統一策略を持たなければ、内部崩壊で事は終わってしまいを前へ進む事は出来ない。
前へ出ても、かつての大英帝国、古くは蒙古帝国、ローマ、ギリシャと必衰も覚悟で望まなくては、ならないし、現時勢では、自由、民主のリーダーアメリカと同調と歩調を合わせる事に成ろうし、アメリカがもし、力を落した時に支え、変わる事も想定しなければ、これまた争い事で、崩壊してしまう。そこまで論理を持って再びの舞台出演に成る訳だ。

ー日本経済の低迷から

バブル崩壊以後、当然にそのツケ払いも日本国人に被さって来た訳だが、ここに西洋先進国などに見られる是正を求める抗議も無ければ、荒波生活を自暴自棄で壊す人間も少なかった。平然と再スタートをして行ったそんな感が残るバブル後だった。何故？不満言いもそこそこに再スタートできるのか？日本人乍ら、不思議にも思い、流石とも思ったものだ。
当時も、マスコミは崩壊のツケ、憤懣を煽っていたジャーナリスト、専門家をよく見にしたものだが、日本国民は、冷静にさっさと再スタートの切り替えをしていた。余りの素直さに「日本国民、馬鹿？」との感想を持って、「馬鹿、利巧」を構成の宿題にして来た。企業は企業で再スタートはもちろんの事だが、一つ変わった事が起こっていた。それは、かつては従業員家族意識の経営が壊れたのか？突き放したのか？の変化だ。一個一個の企業も苦しかったのだろう、せっかくの家族の濃厚付き合いを手放すに「仕方なし」の崖っぷちだったに違いない。苦しんだ企業は何を目標にしたか？それは、「不景気の一つや二つ来てもビクともしない耐力作り」我々は、これを遠くで眺める立ち位置に居たので、果たして「耐力作りなのか？単に防衛私利私欲なのか？」留めて結果を待った。機会が来た。「リーマンショ