テーマ【野球】


一夜明けたワケで。


よくやく書ける
精神状態になったワケで。


まずは8日。


地元優勝に望みをかけて夕方に東京から無理やり帰省、


居酒屋でテレビ観戦をしている仲間の元へ向かうタクシーの中で坂本が藤川からまさかのスリーラン。


この瞬間に「地元優勝」の可能性が消えた。


まだ現場に着いてないのに消えた。


運転手とふたりで「あ~~~~~~~っ!」と絶叫、


居酒屋に着いた瞬間に「東京から来たばかりなんですけど帰っていいですか?」。


自虐的なギャグを言うしかなかった。


本当は東京で試合開始からガッツリ観るつもりでいたんだけど、


仕事をしながらずっと考えてたんです。  


自分に「お前はどこで誰と優勝を味わいたいんだ?」と聞いてみたんです。


その答えは「広島」と「広島の仲間」でした。


東京がダメとかじゃなくて、


自分の生まれ育った街と空気の中にいたかった。


そこはカープを生んだ場所だから。


たとえ移動中に試合が観られないとしても、


歓喜の瞬間に間に合えばそれでいい。


旧市民球場時代から共に応援し続けた仲間たちと抱き合いたい。


そう思って夕方から急きょ広島に向かいました。


翌日には東京に戻るつもりで。


しかし。


地元優勝を逃した後もその気持ちは変わらなかった。


9日。


もう1日と考え広島に残った。


ここでも優勝しなかった。


迎えた昨日。


自分が住んでいる東京で試合と胴上げの可能性があるにも関わらず、


やっぱり広島に残った。


何度「お前はどこで誰と優勝を味わいたいんだ?」と聞いても、


答えは同じ「広島」と「広島の仲間」だったから。


ほんの2日前「自分が行った時点で優勝の可能性が無くなっていた店」に再び仲間が集結した。


今度は試合開始前からみんなと観戦した。


古くて汚い旧市民球場時代、


帰省の度に何人かで一緒に観るようになり、


2007年からは「球場を真っ赤に染めたい」という想いを多くの人に伝えるため、


自費でTシャツを制作し無料での配布を開始した。


それが「廣島魂」。


せっかくだから同じ場所で観よう。


同じ場所で観た方が「赤さ」が際立つから。


そしてその面積を広げていこう。


いつしか想いに賛同してくれた仲間と一緒に観るようになった。


舞台が新球場に変わっても同じだった。


その仲間といたかったんです。


全員が集まれたワケじゃなかったんだけど、


いつものようにみんなで「廣島魂」を着て応援したかった。


一期生と呼んでいる初期メンバーたちもその店に駆けつけた。


そしてカープは優勝した。


ドキドキもソワソワもワクワクも共にし、


歓喜の瞬間に抱き合って泣いた。


良かった。


やっぱりこの街とこの仲間だった。


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これは最後に残ったメンバーでの写真から全員じゃないけど、


あっちの席にはこのメンバー、


こっちの席にはこのメンバー、


あっちに行ったりこっちに行ったり。


出会った時に小学生だったチビが車を運転できるようになったり酒を飲めるようになったり、


独身だった連中が結婚して家族を作ったり子供が増えたり、


そんな中で引き続き俺は全開バリバリの独身だったり、


なんか俺だけ昔のままじゃんとか思ったり、


下手したら上で書いた「出会った時に小学生だったチビ」の方が先に結婚するんじゃないかと身震えしたり、


という話ではなく。


みんなで共に歩んだトンネルの先にようやく見えた「栄冠」の二文字。


ようやく掴んだ「優勝」の二文字。


まだまだ会いたい&抱き合いたい人は広島にも東京にも他の場所にも沢山いるけど、


自分に聞いて自分が選んだ場所で最高の涙を流すことができました。


それにしても。


25年の我慢が一瞬で歓喜に変わるって凄い。


我が選んだ場所に一片の悔いなし!

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