恋人同士となった今、ボクは、ケジメと自分にとって彼女のこと、本気だということを示すために自分でルールを決めた。



「彼女のプライベートについての会話は一切しない。」

「連絡先を聞くことはしない。」

「会うのはここだけ、外では会わない。」

「自分のことは全て話す。」

「連絡出来ないが普段も彼女で頭はいっぱいになってるということをしめすために交換日記をする。しかし、それは彼女の負担にならないように書けないときは書かなくていい。」


独自のルールを決めることで自分への戒め、彼女への想いの伝え方だった。


本気だからここのルールを守ってここを抜け出した後は全て教えてくれたらいい。それだけ余裕があると示したかったのが本心だった。


ある日、彼女に会いに行く前、ショッピングモールで買い物をしていた。


冷え性の彼女はいつも指先、足先が冷えていた。それを温めてあげるのがボクの楽しみでもあった。そのせいか、一人の買い物もすごく楽しかった。


彼女が好きなキャラクターがあった。


前に会って告白した時に自分のカバンに持っていた入浴剤がたまたまスヌーピーのものだったことで、彼女がスヌーピーを好きだということがわかっていた。だから、スヌーピーの膝掛けを買いに来たのだった。

その時、目に入ったのが、スヌーピーのメモ帳。

交換日記に使えるものにいいと思い、一緒に購入した。2冊購入した。

なぜ2冊か、、、それは会うたびに自分が持って帰るもの、彼女が持って帰るものを用意したからだ。返事は次に会う時でいい。でも自分が書くものも必要だから。


だから最初に生まれたその交換日記は2冊生まれた。


ピンと来たのはたまたまなのか、運命なのか、2冊とも柄は違えど、同じ空色をしていた。


彼女と自分がいる時間は雲のない空のように澄んでいて、心地よく気持ちがいい。雲のように自由に風に身を任せて時間を忘れる。そんなイメージがそのカラーにピッタリだった。


勝手にボクはそのノートをソライロノートと名付けた。


会う時のささやかなプレゼントの膝掛けとそのノートを持って、ワクワクする胸の高鳴りを感じながら彼女に会いに行った。


一人の時間すら楽しかった。予約の電話を入れて仕事に一旦戻った。