Unpeople --
[他動詞] …の住民をなくする[絶やす,除く],…を無人の地にする
[名詞 ... 国民として扱われない人々,(政治的な)被差別民;(政治的に)抹殺された人々(unpersons)【goo辞書】
(伊高浩昭『ラ米乱反射』ラティーナ6月号)
ベネズエラは混迷を深めている
米国国連大使は、ベネズエラが第二のシリアになることを恐れている、と公言する
ベネズエラ情勢については断片的にしか報道されないが「社会主義の失敗」「独裁政権による民主主義勢力の弾圧」といった図式の論調が並ぶ
「トランプは「ベネズエラは混乱している、ひどい国だ。ベネズエラ情勢はとてもかなしい。今から何が起きるのか見守ろう」と不気味な発言をしていた。」
(伊藤浩昭 同上)
だが実態はどうなのか
かつて中南米諸国の政変で同じような報道がなされてきたが、パナマ、ホンジュラス、ドミニカ、チリ、ニカラグア、エルサルバドル、グアテマラ・・において、CIAの暗躍のもとで繰り返されてきた民主勢力の弾圧、拷問、虐殺の事実は、ほとんど報道されることはない
「真実」は、つねにホワイトハウスの側にある
それは『中米モード』というキーワードで説明される
「『中米モード』とはエルサルバドルやグアテマラ方式ということです。それらの国々の『地域標準』とは、米国が支援する国家テロ部隊ということでした。つまり、数万人の人々を殺し、拷問や巨大な残虐行為に専念していて、国々を破壊する軍隊ということなのです。」(チョムスキー:インタビュー)
米国国連大使やトランプの発言は、ベネズエラを、この『中米モード』に縛りつけたい、という意志なのではなかろうか
2006年頃から活発化した、中南米諸国における米国支配離脱連携の中心であったベネズエラがいま危機に瀕している
「米国のクーデター戦略はジョンソン教義に沿っている。・・ラ米にキューバ以外の社会主義国を許さない政策を決め、同年4月ドミニカ共和国(RD)に大規模な軍事侵攻をかけ・・ニクソンは73年9月、同教義に基づきチリ軍部と組んでアジェンデ政権を葬った」
(伊藤浩昭 同上)
第二次世界対戦後も米国は、中南米、そして中東、アジア・アフリカにたいして、撹乱、捏造、プロパカンダにずっと手を染めてきている
いくら正義のためとはいえ、米国が侵攻した他国でどれほどの数の民を殺害してきたのか 驚くべきことにその記録はない
「誤爆」や、人間の盾だからと言い訳はするが、石油やメタル、銃弾の需要には機敏に反応しても、所詮は民間人の生命や人権に関心がないのだ(プロパカンダに必要な場合を除いて)
いわゆるクライアント国家である極東のこの国も米国の犯し続けてきた国際テロ犯罪(米国にとっての対テロ戦略)と一心同体の動きを続けている
米国以上に、苦もなく歴史を否定し捏造し、国際社会にも背向け、国民のドレイ化に邁進することを厭わない
メルトダウンしていく国家
さながら『極東モード』というべき
狂気をおびた社会
「とまどえる群れが社会の動きから取り残され、望まぬ方向に導かれ、恐怖をかきたてられ、愛国的なスローガンを叫び、生命をおびやかされ、自分たちを破滅から救ってくれる指導者を畏怖する一方で、知識階級がおとなしく命令に従い、求められるままスローガンを繰り返すだけの、内側から腐っていくような社会に住みたいのだろうか」(チョムスキー「メディアコントロール」)
トランプ政権で世界は流動化している
私たちの国が百に一つでも、勇気を持ってクライアント国家らしくない発言をしたとき、何かが変わるかもしれない
この国にはそうすべき責任があると思う