山本伸一は、「ああ感激の同志あり」の合唱が終わると、歌詞を解説していった。

「この歌は、四国で制作を進め、中部の地で仕上げました。曲名にも入っていますが、 『感激』 ということが歌の主題です。信心に励んでいくうえでも、幸福を確立していくうえでも、それが最も大事だからです。

『感激』 できる人は、何事にも感謝していける、清新で謙虚な、豊かな生命の人です。反対に、傲慢(ごうまん)で、人が何かしてくれて当然であると考えている人には、 『感激』 はない。

日々、 『感激』 をもって生きている人は幸せです。その 『感激』 を生み出す根本は、清らかな久遠の生命に立ち返ることです。それは、朝の朗々とした勤行から始まります。

一番の 『おお東天に 祈りあり 元初の生命の 曙は』 というのは、そのことを示しています。満々たる生命力をたたえた朝の太陽を浴びながら、すがすがしい心で、力強く、一日の行動を開始していくんです。そのころには、 『聖教新聞』 の配達員さんは、既に新聞を配ってくださっているでしょう。

また、 『感激』 は、受け身になり、義務的に信心に取り組んでいたのでは生まれません。率先して行動を起こし、真剣勝負でぶつかっていく、その実践のなかにあるんです。

二番の 『おお中天に 燦々と』 は、昼間です。婦人の皆さんが、さっそうと自転車を漕(こ)いで、頑張ってくださっている。婦人部は、本当に健気(けなげ)で清らかであり、学会の宝です。

三番の 『夕陽をあびて 尊くも』 というのは、それぞれの仕事を終え、夕陽に照らされて、一生懸命に会合等に駆けつけてくださる尊い姿です。皆、地涌の使命の人です。疲れもあるだろうが、学会活動は、すべてが充実感に変わり、明日への活力になっていきます。

そして四番の 『夜空に満天の 星座あり』 は、星空を仰ぎ、あの友、この友を思いながら、歓喜を胸に家路に就(つ)く様子です。互いの幸せを願い、祈り、誠心誠意、励まし合う――こんな世界は、学会しかありません。だから、 『ああ感激の同志あり』 なんです」

 

-2015年3月30日付聖教新聞より-