令和元年大晦日それは終わった。
光源氏の終焉で源氏物語本編終了。
その後の光源氏の子孫の物語の
あまりにも複雑で入り乱れた人物像。
ブログの構成は至難とおもえた・・・
遠い未来と諦めていたが
新型コロナの時期にまたまた
通りがかった滋賀の石山寺前。
瀬田川沿いに目が移ると
水面が煌めいた・・とたんに
ふつふつと脳裏に
(また挑戦してみたいという感情)
紫式部が登場し手招きしたような
・・・・含み笑いする。
源氏物語だ。やはり作ろう。
不思議なもんやね。
それは桐 壺(きりつぼ)から始まった。
その始まりは光源氏の母桐壺の更衣
別れの詠(和歌)が実に切ない
<源氏物語 第三部オープニング曲>
源氏物語 第一帖 桐壺
時の帝・桐壺帝の寵愛を一手にうけた
桐壺の更衣。それ故に、嫉妬・恨みを
受けて病気になり、美しい皇子を遺し
亡くなるのです。物語冒頭から切なく
高麗(こま)から来た想人(預言者)は
息子を見て不思議な予言をし、世の人は
皇子の美しさから「光る君」と呼びます
皇子は学問・諸芸に並外れた
能力を発揮し、天皇は東宮(皇太子)
にしようと思いますが、第一皇子(朱雀帝)
の母「 弘徽殿の女御」や人々への配慮から
臣籍降下(しんせきこうか)させ、
「源」の姓をあたえます。
源氏物語の主人公誕生
そして幾多の物語を経て
<過去ブログ参照>
舞台は第三部 宇治十帖
源氏物語 本編(一帖から四十一帖)
雲隠れは本文なし
その中でも涙を誘う
四十帖御法(みのり)の巻
紫の上終焉
<紫の上の命が消えゆく語りのシーン>
紫の上は苦しい息の中、明石中宮と会話
その場面を女房がかたる一コマ
紫の上(四十帖御法) 明石中宮
の会話シーンの現代(訳)
なんと言っても御法(みのり)が胸が
熱くなる。じわっと涙がでる。
光源氏最愛の正室として若紫から
いじらしくて、子が持てない辛さ
そして最大の屈辱は女三の宮の出現
そして・・・京都鳥辺野。儚い。
いかなる思いだったのか。
その心境を歌に込めた紫の上。
心のドライブ、源氏物語はここから始まる
<紫式部に恋をして>
源氏物語は、ある日滋賀は石山への
仕事現場への道程から始まった
紫式部に恋をして
石山寺に彼女の像があると聞き
軽い気持ちで寺の奥へと進んで
チケットを買い山手にある像へ
辿り着く、じっと見つめていると
平安時代へ心は馳せた
光源氏終焉
第四十一帖から数年
雲隠れの不思議
なぜ?本文がなかったのか?
その本文はあまりに悲しく
あまりに切なく、それ故に
当時の読者はこぞって出家したという
故に・・・
紫式部集 112集の1番目の和歌
めぐりあひて
【現代語訳】
早くから幼なじみだった人に
数年を経て偶然出逢ったが、
その印象はぼんやりしていて、
十月十日のころに、まるで月の入ると
先を争うように急いで帰ってしまったので
久しぶりに巡りあってあなただったかどうか
はっきりしないうちに、あなたはまるで
雲隠れしてしまった夜半の月のように、
あわただしくお帰りになり、
大変心残りです。
そう、宇治十帖だ
↓宮中で行われる華麗な弓の勝負の場面
光源氏の後継者、匂兵部卿(匂宮)と薫中将
格好の好敵手として世間の評判になる
巻の名だけ伝えられて、
本文は残されていない雲隠の巻を
はさんで光源氏亡き世界に物語は移る
源氏の声望継ぐべき人物として、
匂宮と薫の二人がいた。
匂宮は元服して兵部卿宮となり、
紫の上の遺言によって二条院に住む。
夕霧は六条院を維持してゆこうと
思っていました。
薫は、右近中将になっているが
自分の出生に疑念を持っている
薫の体の発する芳香に対抗して
匂宮は香をたきしめていますが
二人の仲は悪くありません
それぞれに人々の注目を集める
貴公子として、婿にと思うむきも
少なくありませんが、
薫は心のどこかに世を厭(いと)う
気持ちを持っているのでした。
桐壺の更衣の終焉ならぱ
紫の上終焉と光源氏終焉は
本編の最大の見せ場であり
悲しくも切ない物語の終焉でもある
光源氏終焉から空白の九年。
その子孫がくり広げる愛憎物語は
京都南部宇治へと舞台は移る。
哀れなる紫の上
数ある女性との浮名を流した
光源氏も最愛であったのは紫の上。
いまも残るその悲しみと切なさが
源氏物語そのものであろう。
<源氏物語 第三部エンディング曲>
あ、り、が、と、う
壱や。