源氏物語  鈴虫の巻  第二段部分
冷泉院に招かれた光源氏や夕霧
蛍兵部卿宮らが月の宴に興じる

<画面左奥に座すのが冷泉帝
それに対峙して座す光源氏
横笛を吹くのは夕霧と思われる>

鈴虫の巻 第二段に描かれた場面に
相当する物語の詞書

「光る君」
と讃えられた
光源氏愛と悲劇

『源氏物語』への誘い

いづれの御時にか・・
ある王朝でのこと

天皇(桐壺帝)から分不相応な寵愛を
受けたお后(桐壺更衣)が、後宮じゅうの
嫉妬に苛まれつつ

「世になくきよらなる玉の男皇子」
を産んだ

彼女はその皇子が三歳の年に死去
残された皇子・光る君皇籍をはなれ
臣籍に降下するから始まる物語




源氏物語五十四帖
紫式部は順番通り書き始めたのか?
正確には分かっていない。

まして、全巻、紫式部が
書いたのかも分かっていない。

五十四も実は定かでは無いらしく、謎だ。
紫式部ミステリーとでも言おう。

映画「ダ・ヴィンチ・コード」のような
謎めいた物語が源氏物語だ。

それだけに、
我々に与えるインパクトは強い。

今、私たちが読んでいる源氏物語は、
あくまで写本。その写本を遡って、
その原型を読んだり、
目にしたりしているにすぎない。

紫式部が源氏物語を手掛けたとされて、
200年後、鎌倉時代に、
藤原定家(1162-1241)が
それまで読み継がれていた

それぞれの巻ごとにばらばらだった写本を、
主人公の年齢や登場人物に応じて
順番に並べ、一つに纏めた。(青表紙本)

その後、室町時代、
その青表紙本を書写したものが、
なぜか佐渡で見つかった。(大島本)
現在、「京都文化博物館」に
保存されていて、現在読まれている
源氏物語の元本で、
纏まった源氏物語としては最後のもの。

とくに、ミステリーな部分は、
六条御息所」がいつのまにか登場すること
源氏との馴れ初めが不明

そして、幻の巻で、
源氏の終焉を匂わす終わり方、
その後、匂宮の巻の冒頭に、
源氏の死を前提に進められている。

何故?  五十五帖ではなく
五十四帖なのか?心はざわつく
源氏物語にはそんな謎が
随所に登場するのだ


幻の巻~雲隠れ
光源氏の死を表現するのは
当時、非常に悲しいことで
触れられない部分かも
知れない

物の怪を恐れたゆえか
なぜ、紫上に子を授けなかったのか



興味は尽きない謎だ
近年、源氏物語に関する新たな発見?

源氏物語
その幾多の謎に
壱や探偵はのめり込む
おもしろい
たのしい
わくわくする




かも?