十二月一日*日曜日
皆さん
٩(*´︶`*)۶おはよ〜♬
<師走>
一歩歩けば鮮やかな紅葉
飛び込んでくる
作業場の近くの寺社にもね

南禅寺・天授庵(てんじゅあん)

光源氏四十八歳
源氏物語 第三十六帖
柏木の巻
女三の宮
男児(後の)誕生

恋に殉じた
あはれ柏木
衰弱してゆく柏木
病臥(びょうが)の柏木、女三の宮
への
思慕と罪の意識にさいなまれている
(枕元に居るのは侍女の小侍従)


<源氏物語オープニング曲>


柏木は次第に衰弱し、
最後の手紙を
女三の宮へ送ります
やがて、女三の宮
は若君()を
出産しますが、源氏は我が身の
応報を痛感せざるを得ません

源氏若君を大事にしないと
感じた女三の宮は出家を願い
朱雀院に訴えて受戒します


今はもうこの世の最期だとして
昇る私の葬りの煙もくすぶって
諦め切れないあなたを思う恋の
火は、なおもこの世に残ります

あなたの煙に添って私も
消えてしまいとうございます
このつらいもの思いの火に乱れる
煙の、あなたとどちらが
激しいかと比べるために



死の淵にあっても女三の宮
への重いを断つことができない柏木
震える手で書いた歌がせつない

せめて、あはれと
おっしってください

*あはれ(かわいそう)


息子の回復を願い
懸命の加持祈祷

秘密が露見して以降、光源氏への
恐れから衰弱した柏木は病に臥せっていた
心配する父・致仕大臣(ちぢのおとど・もと頭中将)
は、優れた修験者などを招いて
加持祈禱をさせるなか、柏木
病の床を滑りでて、小侍従が持参した
女三の宮の文を読み泣きぶすのです


柏木死す

柏木の病状は進行し
落葉の宮に会いたいという
希望が果たせないまま死去する


南禅寺・天授庵(てんじゅあん)




南禅寺・天授庵(てんじゅあん)

柏木の遺言を守って夕霧
しばしば落葉の宮邸を見舞っていた
庭の木々の中に柏木と楓が枝を
差し交わすのを見た夕霧

いかなる契りにか、末あへる頼もしさよ
と言ってに歌を詠みかける


同じことならば、お庭の柏木と
楓が枝を差し交わしているように
親しくしていただきとうございます
葉守の神(柏木)のお許しがあったと

柏の木に葉守の神はおいでに
ならなくとも、お人を近付けて
よいこ家の柏木の梢でしょか
(夫の柏木は亡くなりましたが、他の方に
なびこうとは思いません)


致死大臣(頭中将)、夕霧、弁君の唱和




両親に先立つのはつらくとも
死を覚悟した柏木は、今、自分が
果てれば、女三の宮も哀れんでくれ
光源氏も許す気になってくれるに
違いないと思い続けたのでした
あはれ柏木
不義の子
幻の後、主人公となる
因果応報である

*ひそひそ話
源氏物語
では
柏木は葬送され
鳥部野(鳥辺野)
現、大谷本廟(墓地)にて
荼毘(だび)に付された

*平安京の三大墓所
化野・蓮台野・鳥部野


桐壺の更衣、夕顔も鳥辺野墓地にて
荼毘に付された、そして・・・

*源氏物語ゆかり探訪  
鳥辺野墓地
平安時代、一般民は風葬。
清水寺の舞台から投げ捨てたとある
貴族は鳥辺野墓地にて荼毘に付された
この地は西に六道珍皇寺があり。
死者を導いた小野篁の伝説がある。
あの世とこの世をつなぐ。
左・清水寺参道
右・大谷墓地(鳥辺野)清水寺南西門に至る



墓地から臨む清水寺


清水寺南西から
大谷本廟にかけての
広大な丘陵地で、現在は鳥辺野墓地
山の南方には清少納言が仕えた
皇后・定子(一条天皇の皇后)の陵があり
鳥辺野陵と呼ばれている

<源氏物語エンディング曲>