十一月三日
<日曜日>
❀.(*´▽`*)❀.オハヨウ
文化の日

今日も皆さん!!お元気でね



ここからが源氏物語への第一歩
《紫式部に恋をして》
滋賀は石山寺詣でが始まりだ
紫式部の像を見ていたら
知りたくなった源氏物語

その中に出てくる和歌に興味を抱き
無謀にも世紀の恋愛小説に
足を踏み入れてしまった
もう後には戻れんと観念して
気がつけば第三十二帖

源氏内大臣
夕霧雲居雁の仲に躊躇する
夕霧の中務宮の姫たちとの結婚を奨める
源氏ですが雲居雁を忘れられない夕霧

噂を聞きつけた雲居雁
お互いの想いはすれ違う
そんな贈答歌


(女の愛情はつれないものと決まっていますが)
あなたのつれなさは、そのような
辛いこの世の常のようになって行きますのに
そのあなたを忘れられない私は
世間の人と異なるのでしょうか

これ限りと、忘れがたいと
おっしゃる私をお忘れになるというのも
これがまあ世間になびく(世間の常の人の)
心なのでございましょう


第三十二帖梅枝うめがえ


梅の香る六条院
光源氏
薫物合(たきものあわせ)催す
(物合わせのひとつ。
各々調合した練り香を持ち寄り
優劣を競いあう)

この梅枝の巻では

朝顔の姫君の調合した「黒方」
光源氏の「侍従」
紫上の「梅花」
花散里の「荷集」
明石の君の薫衣香の「百歩の方」が
特に素晴らしいと判定された




<源氏物語オープニング曲>


中宮となる宿命をもつ娘明石姫君
裳着(成人式)が盛大に行われます

判者を頼まれた蛍宮源氏兄弟が
庭先の紅梅を見ながら
世間話しをしていると朝顔(前斎院)から
散りすぎた梅の枝に結び付けた手紙が届く
そこに書かれていた歌




✤花の香
朝顔が合わせた薫香のこと。
✤散り にし枝
朝顔自身の喩

年が明け、二月には東宮
(十三歳、母は髭黒大将の妹)の
元服の儀が行われる

源氏待望の明石姫君の入内も近い
それに先立ち源氏は姫の裳着の儀
行うべく準備におおわらわであった
姫十一歳の春でした。

<和歌訳>
花の香りは、花の散ってしまった
枝には残りませんが
(この薫物は、盛りの過ぎた私には
何の役にもたちませんが)
たきしめてくださる明石姫君のお袖には
深く染みて薫ることでございましょう

人が見とがめるであろうと
あなたは香をつつみ隠していらっしゃい
ますけれどもそのような花の枝(あなた)に
ますます心が惹かれるのですよ


娘の嫁入り道具にと
光源氏が香を整えるこの梅枝巻
は、日本香道歴史の一級資料です

源氏物語・各巻・源氏香
江戸時代に生じた香の遊び
源氏物語の巻名をつけた香を
独特の幾何学模様で表す


[香]
香は、各時代において重要な役割を
果たしてきました。
もちろん『源氏物語』においても
重要なファクターになっている

✤香の歴史
飛鳥・奈良時代
薬として、また仏教のツールとして
香を輸入・使用するようになる

✤平安時代
源氏物語の時代。
香木を砕いて布の袋に入れる匂い袋と
原料を砕いて蜜で練って丸める練香が主。














源氏
朝顔の二人は互いに
相手の相手の存在に心惹かれながらも
結ばれるということはなかったのです

しかしこの二人の贈答には
成熟した大人だけが知り得る
心の通い合いと

だからこそ大事な明石姫君の香を
依頼しても期待通りの香を
調合してくれるだろうという
源氏の信頼があり朝顔もまた
見事にその期待に応えたのでした


次回・源氏物語
藤裏葉巻

冷泉帝と朱雀院が揃って六条院に
御幸するという最大の栄誉を置いて
めでたく閉じられるが、しかし
「若菜上」以降の第二部で展開する
六条院崩壊が近づく



<源氏物語エンディング曲>






十二月二十九日
日曜日投稿
源氏物語第四十一帖
幻の巻 光源氏終焉

光源氏最後の和歌