十月六日日曜日
(๑́⌯ꇴ⌯)ノおはようデス☀︎
同じ月日でも内容は違う
データーは残っても100%では無い
千年前の今日の出来事は
知る由もなく時空を超えて行きたい

源氏物語が平安へと誘う


真下から捉えた彼岸花

六条院を襲う台風(野分)
夕霧紫の上への片想い


六条院の北の町。
明石の君を訪ねた源氏は
秋草庭を眺め、
明石の君は琴を弾いている場面

紫の上への片思いを歌った夕霧
<夕霧の目を通して進む野分の巻>

源氏物語二十八帖
野分の巻

<源氏物語オープニング曲>




<垣間見>
見舞いに来た夕霧
源氏が決して会わせようとしなかった
「紫の上」
の姿を妻戸の隙間から垣間見て
その美しさに放心するのでした
野分がもたらした偶然の垣間見


「源氏物語」にいくつかある
重要な垣間見のひとつです


屏風も畳まれ見通しの良くなった
室内を覗き見た夕霧
紫の上が女房が大勢いる中で
ひときわ美しくかがやいていた
夕霧の垣間見
初めて目にする紫の上


八月
激しい野分(台風)が六条院を襲い
建物や庭園が大きな被害を受けます

見舞いに訪れた夕霧は、思いがけず
紫の上の姿を見て、美しさに
衝撃を受けます。

夕霧は、翌日再び六条院に行き
義母となった花散里秋好中宮
見舞い、さらに源氏明石の君・玉鬘
の許へも行きます

次々と現れる父親と女性たちの
様態を夕霧
の視線と心情を通して描かれている

外伝的な性格の
玉鬘十帖」その第七巻




源氏紫の上深い信頼関係

夕霧がたまたま源氏紫の上
会話を漏れ聞くシーンがある
とは言え、嗜み深い紫の上
声を聞かれるような話し方を
するわけがない・・



・・話している「気配」がするのです
すると源氏が笑い
「暁の別れは辛い?」とからかう
結婚後十四年経つ二人の
この会話を聞いて、夕霧
ゆるびなき御仲」と感じ入るのでした


源氏は夏の町の西の対に住む
玉鬘を見舞った



「吹き乱す風のせいで女郎花は
萎れてしまいそうな気持ちが
いたします」

「下葉の露になびいたならば
女郎花は荒い風には萎れないでしょうに」


(見舞いにかこつけ、懸想じみた事を言う源氏
玉鬘も困惑しつつ源氏に寄り添いかかる
ちょうど、その様子を覗き見た夕霧は
親子とは思えぬその様子に驚愕するのです)






✤通り一遍に荻の葉の上を
通り過ぎてゆく風の音も
つらい私のこの身には
よりいっそうさみしく沁み込む
ような気がすることです✤


明石の御方の北の御殿では
端の方にちょっと座って形ばかり
見舞っただけで立ってしまう源氏

明石の御方はこの
そっけない源氏の態度に
劣等感をまじえた不愉快な気持ちで
「心やましげ」になり    
「大方に」の歌を詠みました。
哀れな独詠であったのです

「憂き身」に置かれた
「荻の葉」は自分の事

✤大方に訪れる「風」とは
源氏つれない態度を指す。

実に心痛ましい歌です。

この歌の背景には
「後撰集」
「いとどしく物思ふ宿の萩の葉に
秋と告げつる風の侘しさ」
という歌があったに違いない。


✤心やましげ
こころやましいーげ
心にやましくかんじる
いらだたしい、おもしろくない。



源氏は、野分の後、六条院の女性を
順番に見舞いに行きます。
秋好中宮、明石の君、玉鬘、花散里
と進みますが、明石の君の北の御殿では
端の方にちょっと坐って
形ばかり見舞っただけで立ってしまう

源氏の頭には既に玉鬘の事しか
考えられない今の心の中が窺える
六条院における玉鬘の存在が
一層大きくなっていったのでした


次回
行幸の巻
冷泉帝の大原野行幸

玉鬘の裳着・末摘花登場
玉鬘へ実父は・頭中将と
打ち明ける

さてさて