九月二十九日
日曜日
(๑́⌯ꇴ⌯)ノおはようデス

スポーツ花盛り
ワールドカップラグビーは
アイルランドを撃破

柔よく剛を制す
「柔(じゅう)能(よく)剛(がう)をせいし
弱能く強を制す、黄石公が三略を
得給ひし頼もし頼もし
<浄瑠璃・信州川中島合戦>

(仕事も綿密な計画の元に
柔軟に局面を打破する事で
道は開ける)  壱や。



秋なりぬ
初風涼しく吹き出でて
背子が衣もうら寂しき心地し給ふに
忍びかねつつ、いとしばしば
渡り給ひておはしまし暮らし
<中略>
御前の篝火(かがりび)の、
少し消え方なるを
御供なる右近の大夫を召して
ともしつけさせ給ふ

第二十七帖 篝火かがりびの巻
篝火に立ち添う煙のように
絶えぬ想い

<源氏物語オープニング曲>


女の子にはどんな教育が必要か
理想的な女性はどうあるべきか

当時(平安時代)の物語そのものが
女子教育の教科書的な道具でした


立場の似た娘
玉鬘近江の君が比較され
玉鬘の長所近江の君の短所
もともと二人は頭中将の娘で
身分低い生母でした

「玉鬘十帖」外伝の六巻

✤篝火かがりび
鉄製の火籠に松の割り木を
入れて燃やす。
篝火は光源氏が詠んだように
火が燃えあがる恋にかけられ
歌に多く登場する

<玉鬘へのやみがたい恋心>

光源氏
琴を枕に寄り添う父娘
源氏玉鬘

秋に入った初秋の風が
涼やかに吹きだして
そぞろ人恋しさがつのるころ
源氏も、玉鬘を恋う気持ちを
抑えきれずに、しばしば
彼女の部屋を訪れ、長居をしては
琴などを教えていた



       篝火に揺れる
         抑えがたき想い



光源氏
琴を枕に玉鬘に寄り臥していたが
夜更けになると人目を憚り帰ろうとし
お供の右近大夫に
篝火を明るく焚かせると
すると、篝火の灯りに映えた玉鬘の姿は
まこと美しく
光源氏は立ち去りかねて
歌を詠みかわすのでありました

<その贈答歌がこれだ>


✤篝火の煙とともに
たちのぼる恋の煙は
私の永遠の恋の炎なのだよ
✤篝火の煙のついでに
立ちのぼる程度の恋の煙ならば
果てなき空に
消しさってください

<玉鬘源氏への返歌>
贈歌の「篝火」「煙」を用いて返す
「煙」に贈歌の「恋の煙」の意を含ませつつ
煙は空に上って消えていくもの

ですから、あなたの恋の煙も
消えてしまってくださいと切り返して
源氏の恋惚をしりぞけている


玉鬘と源氏
七月(旧暦)の夕月夜、源氏は玉鬘に対する
思いを庭の篝火にたとえて歌を詠む絵



『源氏物語』の中でも
極めて極小の巻

玉鬘の巻から真木柱巻までの
玉鬘を巡る結婚劇がくりひろげられる

玉鬘は、近江の君に対する実父・内大臣の
厳しい扱いようを聞くにつけ
改めて源氏の優しさに親しみを
覚え始めていました

そうした一夜、源氏は庭の篝火を見て
玉鬘に歌を贈りました
この巻唯一の贈答歌(二首)です

この贈答のあと、源氏玉鬘
柏木や夕霧らの楽の演奏に
そろって耳を傾ける

柏木はまさか彼女が腹違いの姉で
あるとは知らず夕霧から譲られた
和琴(わごん)を弾いても玉鬘への
想いをつのらせるのでした

さて次回は六条院を
野分(台風)が襲う
<野分の巻>
夕霧は六条院が野分に襲われ
そのお見舞いに伺った折
紫の上の美しい姿を垣間見る

<源氏物語エンディング曲>