九月十五日日曜日
(๑́⌯ꇴ⌯)ノおはようデス☀︎
<言うは成す>




源氏物語二十五帖
ほたるの巻
蛍の光に照らしだされた
玉鬘の美貌に心を奪われる
蛍兵部卿宮
(ほたるひょうぶきょうのみや)

<蛍の光が照らしだす玉鬘の美しい姿>

六条院の美しい姫君
玉鬘の評判は
高まるばかりであった

外伝的な性格を持つ
玉鬘十帖の第四巻

姫の一生を左右する
<小細工>
政治に無関心な蛍宮
兄弟愛の背景にあるものは

養父と恋心の狭間て
苦悩する源氏

<源氏物語オープニング曲>


玉鬘源氏の求愛に苦悩する
玉鬘に懸想する兵部卿宮(源氏の弟)
ある夏の夜玉鬘を訪れると
源氏は蛍をたくさん部屋に放って
蛍の光で玉鬘の姿を照らし出し
宮を驚かせます。以後「蛍兵部卿宮」
呼ばれるようになるのはこの一件から。

懸想とは
恋慕い・求婚する。


蛍の光、源氏は玉鬘に懸想する兵部卿宮に
玉鬘の姿を見せるために、蛍をたくさん
部屋に放つ絵

源氏の小細工で蛍宮玉鬘の美貌に
虜になっていくのでした
以前から蛍兵部卿宮玉鬘
手紙を送っていますが品行方正な
玉鬘は見ようともしませんでした
源氏が女房に命じてときどき
代筆の返事を送っています


五月雨の続くころ
六条院の女性たちは絵や物語で
心を慰める日々
玉鬘は特に物語に心を寄せ
物語の中に自分自身の境遇を
見出します。そのような玉鬘
源氏は物語にかこつけて
思いを訴えるのでした


<ここポイント>
養女(玉鬘)に想いを
打ち明けてしまう源氏
玉鬘の母夕顔を彷彿とさせる
美貌との報告を乳母右近から
受けた源氏は下心を含み養女
としたと考えるのが物語の筋



思案にあまって
昔の物語の例を尋ねてみたが
親に背いた子というのは
例がありませんよ
昔の例を捜してみましても
おっしゃるとおり
例のない事でございました
この世に、こうした
(娘に想いをかけるような)親の心は


<競馬で賑わう六条院夏の町>

端午の節句の日
花散里が住む夏の町の馬場殿で
競射が行われた


馬でさえ食べない草と
評判にいる水際の菖蒲のような私を
今日は端午の節句なので
お引き立て下さったのですね
雌雄並んで離れぬにほどりのように
あなたと影を並べている若駒の私が
いつあなたとお別れすると
おっしゃるのでしょうか



西の対の玉鬘の女童や
若い女房が見物に集まるなか
若い殿上人や親王たちもやって来て
彼女たちに目線を送るのであった


侍女たちにせかされた玉鬘
蛍宮に初めて返歌した歌


今日五月五日の節句でさえ
引いてくれる人がなく水中に
隠れて生えている菖蒲の根は
ただ水に流されるばかり
あなたに相手にされない私は
声をあげてただ泣いていなければ
ならないのでしょうか

菖蒲に、分別や条理も分からず
泣いているとおっしゃる
あなたの歌を拝見して、今まで
隠れていたお心が浅いことが
よく分かりました

(源氏や侍女たちにせかされた玉鬘は
蛍兵部卿宮に初めて返歌)
結構、頭から切り返した歌に玉鬘の
凛とした態度がうかがえる。



また、紫の上にも物語について論じ
明石の姫君に読ませる物語に気を配る
恋物語や継子物語などは
読ませないように注意を促した

源氏は、息子の夕霧
紫の上には遠ざけていましたが
明石の姫君とは親しい間柄になるよう
配慮していますが、
夕霧は仲を裂かれた雲居雁
忘れられません。

<ここもポイント>
源氏玉鬘に来る
柏木・蛍兵部卿宮・髭黒の贈歌の中身は
すべて目を通し確認し
それぞれの悪口を言っている。


<体裁だけの気取った歌>

✤「鳴く声も聞こえぬ虫」
蛍兵部卿宮、自身の事を指す。
✤思ーひ
[ひ]と[火]を掛けている。
✤聞こえぬ虫とは
蛍の事。


<玉鬘のプライドに満ちた歌>

源氏
の思いがけない懸想
疎ましく思う玉鬘であったが
源氏の身分や自分の境遇を思うと
無下に拒否することもできず
また、よそ目には親らしく振る舞う
源氏であるので、誰に相談することも
できないで一人こころを
悩ませていました。

源氏源氏玉鬘への恋情を
口に出してからは、かえって
思いはつのり、折りあらば
意中をほのめかして玉鬘を困惑させる

数ある蛍宮玉鬘の贈答歌
その玉鬘の返歌は源氏
女房に書かせた。

徐々に源氏の思惑も
露見していくのです

次回
常夏の巻


<源氏物語エンディング曲>