日曜日の朝に
ォハ(´∀`)ョゥ
人が夢と書いて儚(はかな)い
と読むように
字は人のこころの代弁者だ
四十八文字の誘惑がここにある

壱や


源氏物語
(文献・作者翻訳本参照)

<十九帖 >薄  雲うすぐも
✤最愛の藤壺の死✤

  源氏から明石の姫君
紫の上の養女にしたいと
                         申し出された明石の御方

光源氏、藤壺哀悼の和歌


入り日さす  峰にたなびく
薄雲は
物おもふ袖に  色やまがへる


源氏物語オープニング曲


明石の御方は悩みぬいた末
母・尼君の説得もあって
姫君源氏に委ねることを
決断するのでした。

雪の日に源氏姫君を迎えに訪れ
明石の御方は涙ながらに
わが娘を見送るのでした
二度と逢えぬかもしれないわが娘を


二条院、明石の君から姫君
引き取った紫の上の前で出掛けようと
する源氏に慕いつく姫君



明石の姫君源氏の
二条院へ引き取られる際の
明石の御方の詠↓

「いいえ  いいんです
これで私が産んだということが
かくされるんですから」と、
明石の御方は泣き崩れるのです

そして詠んだ歌。

✤行く末の遠い二葉の松のような
幼いこの姫君と
離ればなれになって
いつの日か、大きく成長した
姫君の姿を
見ることができるのでしょうか


本当の親子なんです
必ずそのうち再会できます
そして一緒に暮らせますから

と、明石の御方に語りかける源氏
その時詠んだ歌

✤あなたとの深い縁で
生まれた子だから
あの武隈の二本松のように
この子を二人の側に並べるまで
永遠に育てましょう


引き取られた姫君
母を求めて泣く姿に紫の上
自分の愚かさに気づき
「必ずや立派な女人に育てます」
誓うのでした。


✤あなたをお引き止めする
あちらの方が
いらっしゃらないなら
明日帰ってくるあなたと
思ってお待ちいたしましょうが

あちらの方とは明石の御方

ちょっと行ってみて
明日にはすぐ帰ってきます
帰って、あちらが
機嫌悪くしようともね


引き取られた明石の姫君
紫の上になつき
その愛らしさに紫の上の嫉妬心も
和らぐのであった
七年後姫君明石の御方は再会する


<藤壺の死>
藤壺は37歳の大厄年
病に臥して息子・冷泉帝が見舞いに
行幸します
✤行幸とは
天皇が出掛けて行く事。

<栄華も物思いも人に勝る身だった>
としみじみと語る藤壺

藤壺
源氏物語。<愛と政治のドラマ>
その中において、その愛と政治の
要の位置にいたのが藤壺でした

源氏の母・桐壺更衣亡きあと
傷心の桐壺帝を慰めるために選ばれ
入内した藤壺

亡き桐壺更衣に生き写しだと言われ
しかも先帝の第四皇女という高身分。
桐壺帝の寵愛の深さ、光輝く美貌
その美しさにより、人々は
輝く日の宮」と称して賛美した。

源氏と藤壺の出会いは
藤壺の入内は十六歳
源氏は五歳下の十一歳
当時の藤壺の美しさは輝いていた

藤壺の琴に合わせて笛を吹いたり
かすかに洩れてくる彼女の声に
心を慰められたり
まことに風流な交流のみ。

源氏はそんな藤壺に思慕を強くする
しかしも源氏はその後藤壺のもとに
忍び込んで通いは秘密の関係を
持ってしまっていたのでしょう
まさに源氏物語を左右する
決定的な一夜になるのでした。


✤お会いする難しさが今日を
最後でないのなら
二世も三世もこの嘆きを
くり返してゆきましょう
✤いついつまでもお恨みを
わたくしにお残しなさったにしても
それはあなたのお心のせい
むだなこととお覚悟下さいまし

✤月の澄む高い空を心にかけて
お跡を慕おうと思いましても
やはりまだ、この闇の世に
御子のために迷うことでしょう
✤生きていくのが辛くなって
世を捨てはしましたが
いつになれば本当にこの世を
捨てきることができるでしょう

この曲は、藤壺の宮を無くした
源氏とその子、冷泉帝の心情を
思い浮かべて目を閉じて聴いて
ください

この頃太政大臣が死去し
天変地異がしばしば起こり



<冷泉帝出生の秘密>
藤壺に仕えていた僧が冷泉帝
実の父親は光源氏であることを
ひそかに明かす


自分の出生の秘密をしった冷泉帝
天皇の位を源氏に譲ることを仄めかす
しかし、源氏はそれを固辞するのでした



永遠の憧れの女性

藤壺の宮さまが亡くなられ
本当に永遠になってしまう
桐壺帝に愛した人に酷似している
からと望まれ入内し
その息子・光源氏となさぬ仲に
堕ちてしまい
罪の子を産んだ宮さま
彼女のは決して
表に出なかったのです


千年以上前のことは知る由もなく
後世に残された文献
源氏物語を翻訳した作者の見解
そこから覗く人物像を
自分なりの解釈を交えて想像する

光源氏は
今に言うプレイボーイなのか
平安時代や大奥にみる
一夫多妻制の故か
女性への思慕はかなり高い
それは生立ちからか
それとも貴族社会特有の
時代背景からくる
人間ドラマか
愛欲物語と
一概にはかたずけられない

母の面影残す女性
藤壺への
思慕は出会いから二十年の
時を経る
一途な光源氏ではなかろうか
藤壺の宮の死が涙を誘う

壱や。

いつの世でも
大切な人を亡くした喪失感と
最愛の子との別離に直面した母
その心情を察するれば
涙なくしては語れるまい
人の心の痛みは
痛みを知るものしか感じ得ないのか
今の時代に自分は問う

<最後までありがとう>
壱や

次回までこれにてしつれい

源氏物語エンディング曲