こんばんは🌙.*·̩͙.。★*゚
水曜日の夕べに
工藤直子詩集






なぜ?  工藤直子

べんきょうは
なぜ  しなくてはいけなくて
ひろった犬は
なぜ すてなくては いけないのかなあ

あの日 犬とわたしは 目かあった
目があえば カナブンでも毛虫でも
見すててはいけない
あれは 生き物の合図だから
だいて帰るあいだだけ
犬もわたしも わらった

「せめて食べさせてからすてましょう」
と  おとながいった
いけない それは断じてやさしさではない
愛ではない

―おなかをパンパンにふくらませて
しっぽをふっていた子犬よ!ー
その夜わたしは  
世界じゅうと 他人になった

歯は
なぜ  みがかなくてはいけなくて
ひろった犬は
なぜ  すてなくていけないのかなあ

                         工藤直子



今ならわかる
壱や

生きとし生けるもの
どんな形にせよそこには愛がある
この工藤直子さんの詩
なぜ?を読んで

拾った子犬のこと
思い出した

ともだちが子犬を拾った
ぼくは、すごい嬉しかった
三人でダンボールの家を作った
少し雨がおちていた

一人は家に帰って食べる物を
持って来た
子犬は弱ってた
水をあげた


ぼくは子犬を拭いてあげた
拾った子は言った
お家で飼ってもらおう

うんうんとうなずいた
三人うなずいた
記憶がよみがえってきた
ともだちは子犬をさすってた

子犬と目が合ったような
ぼくも、ともだちも嬉しかった
今なら分かる

目が合うと情が移る気がした
放ったらかしにはできない
と思った
子犬はよろこんでた


しかし

みんな家に連れて帰りたいと
思ったけど
それからの記憶は薄らに
僕はおばあちゃん家に
引き取られてたから
子犬は飼えなかった

友達のお家はどうやったんやろ
あの子犬は?
あのカワイイ目をした
あの子犬はどうなったんやろ。
目が合った、今ならわかる


生きとし生けるもの
命の大切さは凄い
今ならわかる
尊さがわかる

壱や

大人になると何故が消えるような
気がする
惰性に任せて生きてる
気がする
子どもの頃
なぜ勉強しなあかんの
なぜ野菜食べなあかんの
見ること聞くことに疑問がする
まあ、ええかはあらへん
大人になって
まあ、ええかが増えた
なんであかんの?
今ならわかる
ケンカしたらどちらかが
怪我する
人のもん取れぼ犯罪やし
人を傷つけたら犯罪やし
そんなカンタンな答えが
今ならわかる
ハズ

そやのに人を殺したり傷つけたり
騙したり
いじめたり
なんで?
子どものなんではピュアやから

素朴な疑問ほど大切

壱や