つづき。
あたりは少し薄暗くなってきた。
私たちは徒歩で栄に向かうことにしました。
15分ほど歩く。
人も多くなってきた。そろそろ名古屋市の繁華街、栄だ。
すると師匠がさっきから目の前を歩いている二人組の女の子を気にし始める。
女の子二人はテンション高めでなにやら楽しそうにおしゃべりをしながら歩いているぞ。
「ちょっといってくる」と師匠。
楽しそうにおしゃべりしている二人組に割って入って声をかけに行った。
そのときの自分はというと…
後ろで傍観。
いつものごとく後ろからその後景を見守っていた。
[師匠]対[女二人]のまたもや逆3という形だ。
2、3分ほど喋っていただろうか…。
後ろから見ている感じ、かなりウケてるぞ。
すると師匠がこちらを振り返って「こっちへ来い」といった感じで手招きしている…。
私は「え?え?」といった感じで後を追った。
「このコ達、手羽先が食べたいらしいよ! 一緒に行こう。どこか店知ってる?」
と、師匠。
なんと、4人で手羽先を食べに行く流れを作っていたのだ。
…なんと。
すごい、凄すぎる。
ワタクシ、師匠の一番弟子になれた事を光栄に思います。
突然の出来事に自分はシドロモドロしながらも、お店を探す。
その間もトークで場をつないでくれている師匠。
『鳥』という字が見えたのでとりあえずこの店に入ることにしたぞ。
画像はお店のHPからひろってきました。
奥に女の子二人、手前に自分と師匠が座る。
皆がお酒を注文している中、自分だけ空気を読まずウーロン茶を注文。
途中まで車で来ていたので…。
「かんぱ~い!!」
みんなで乾杯をし、手羽先を食べながら談笑。
女の子二人組はざっとこんな感じだ。
■Aちゃん 23歳 塾の先生をやっている。
関西出身で就職してからは名古屋で一人暮らし。
そのため休日は一緒に遊ぶ友人がまわりに少ないらしい。
■Bちゃん 23歳 地元(関西)で事務職をしている。
Aちゃんとは大学時代の同級生でこの週末に遊びに来たとのこと。
この二人、お互いに手つないだり傍から見てても仲が良い。
なんか微笑ましくなってしまったぞ。
お互いの事を聞きながら、手羽先の食べ方やローカルトークなどで盛り上がる。
普段から無口な自分だが、女の子も師匠も気を使ってこちらにも話題を振ってくれる。
ありがたい…。
自分と師匠の関係について聞かれ、大学時代の同級生という設定に。
名古屋の大学に行っていたことにしたが、
それにしては二人とも名古屋の事をあまりにも知らなさ過ぎる。
少々ムリがあったか後半はもうバレてたかもしれないな…。
話題の方向は次第に恋愛について。
二人とも彼氏はいないらしい。過去の恋愛などいろいろ話を聞く。
この辺は完全に師匠のペースだ。さすがだ。
浮気が原因で別れたなど積極的に話すAちゃん。
それに対し、Bちゃんは過去の恋愛についてあまり話したがらない印象だった。
…
そんなこんなで3時間くらい居酒屋にいただろうか…。
もう10時を過ぎている。とりあえず居酒屋を出ることにしました。
「さて、この後どうもっていこうか…」と師匠。
どうにかしてベッドインしたいご様子だ。
それに対し自分はというと、
終電が間に合うかどうかで頭がいっぱいだった。
普段ヒマな自分がこんな日に限って翌日に大事な予定を入れてしまったからな…。
とりあえず地下鉄の駅へ向かう。
私はBちゃんと二人で話しながら駅に向かい、
ちょっと間隔を空けて後ろから師匠とAちゃんが付いてくる。
この間、師匠はAちゃん宅に泊まる交渉をしていたらしいが、
「今日はBちゃんが来てるからムリ」と断られてしまったとのこと。
こういう時こそ自分がBちゃんを誘い出し、
2対2の二手に分かれて各々楽しむというのが流れというものだろう。
しかし、自分にはそんなスキルも余裕もあるはずもなく。
結局、名古屋駅まで一緒に電車に乗っていき、
最後にみんなで携帯の番号とアドレスを交換して解散となりました。
この日の出来事を振り返ってみると、反省すべき点が多いにある。
しかし、自分にとってとてもいい経験になりました。
一緒にナンパしてくれた師匠こと黒さんにはとても感謝しています。
この経験を活かし、まずは完全ソロでも声をかけられるようにしないとな。
チキンハートを克服するぞ!!