今年もポストに届いた年賀状を数えて
同じ枚数を買いに出掛ける
新年のショッピングモール
閉店間際でも賑やかなフロア
大きな荷物を揺らしながら
のんびり歩く人たちを避けながら進む
早足で通り過ぎるスーツ店の店先に
息子が成人式のネクタイを忘れて帰省してきて
急いで買った日の情景が蘇る
年賀状売り場の残り少ない棚の中から
いくつかを手にしてレジの列に並んだ
「おめでとう」と書いていないものを選んでいることを
たかが年賀状なのに、と息子は笑うだろうか
息子が旅立ったことを皆に伝えられないまま
もう何年も過ぎてしまった
こんな悲しみなんて知らない頃の私が
誰かの想像の中では生きているのだろう
元気だった頃の息子も一緒のままで
幻でもいい
逢いたいよ
初夢にも出てきてくれなかったね
文句を言う私に
息子は困った様子で答える
しかたがないんだよ
心配なんだ
もしも僕が姿を見せたら
もっと悲しませてしまいそうだから

