銀木犀のかおり -4ページ目

銀木犀のかおり

介護と義家と日々と愚痴。

義家の敷地に家を建てた。
顔を合わせるたび毎日毎日
「面倒みてくれよ」
「面倒みてくれ」
「アンタには面倒みてもらわないと」
「頼むでね。面倒みてよ」
「面倒みてくれないと困るから」

それはそれは、しつこく、このままでは
ノイローゼになると
思ったくらいに言われた。
何度も何度も毎日言われて辟易した。

アパートから、引越しした翌日から
ずーっと言われ続けた。

姑が元気で自由に行動している間は
とにかく言われ続けていた。
だんだん少なくなっていったけど
介護が始まる1年前くらいまで
20年近く言われてきた。

姑の願いは叶ったのだろう。
だから姑は幸せだろう。
歩けなくても、動けなくても。
願い続けてきた執念は凄い。

嫁はただ動くだけ。
なんの感情もない。
腰が痛いとか、暑いとか言ってるけど
何も返すことはない。

それは姑の独り言。
会話はご自分の夫や息子としたらいい。
私は無口なお手伝いさん。

姑の夢見た介護の生活が始まったのだ。
ずっと、寝たきりになる話ばかりだった。
そんなにも寝たきりになりたかったのか。

私にだけ。
私がひとりの時にだけ、言ってきた。
他の誰もその言葉を聞いてない。

いま、介護は夫が主体で動いている。
そういう人で良かったと思ってる。
二人で協力してやってる。
夫がいる時は夫が世話をしている。
自分の息子に便の始末をさせてる姑。

本当にしあわせな人。