土曜早朝の飛行機に乗って、月曜の深夜に戻ってくる予定でちょっと出かけてきます。

たぶんネットも使えない(かな?)と思うけれど、PCの作業はあるので、目に優しいばかりではない。

短い意間、離れたところから、東京のことやアベ内閣のこと、経団連のことなどを考えてみたい。


遅ればせながら、先日より「へいこうせん」のメルマガを購読させていただいています。

本来ならばいろいろ転送させていただいたり、賛同することがたくさんありその点書きたいのですが、今、時間がないのが残念・・・


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今日は、


日経ビジネス オンライン 地方の闇~詐欺師Xと夕張市~


という記事で、地方に根付いてしまう「村おこし詐欺」の具体的なありようを読みました。

石原のやっていることは、まさにこのことを大規模に、首都規模で、多少の現代的な要素を取り入れながら実行しているだけのようにも思えます。

ただ、村おこしと異なる点は、コミュニティのサイズが大きいので、本当に最悪の事態に陥るまで、さほど気づかれないままにその詐欺を継続して執り行うことが可能だという点でしょう。

つまり、取り返しの付かない災害被害といっていい状態に陥るまで、詐欺およびまがい行為は気づかれずに済む。


大前研一氏が(氏がかつて立候補したこと、石原のアドバイザをしていたということ、またこのメトロポリタン銀行構想への評価は今いったん脇に置いて)、「大前研一ニュースの視点」メルマガで、


  【私の提言した“新銀行東京”は一体どこに?!】という記事を寄せています。


それによると、出したアイデアを自らのアピールのためにあらぬ方向に流されたことはアイデア立案者としてのご自身にも、住民にもまさに迷惑千万、という心情が伝えられてきます。

(全文転載ならば可、と注意に従うと、だいぶ長くなります。色文字など強調は引用者によります)


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 新銀行東京
 再建計画作りに着手
 08年3月期の黒字化目標を先送り
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●メトロポリタン銀行として始まった、東京都の銀行構想

東京都は中小企業の貸し渋り対策として設立しながら、
経営が悪化している新銀行東京の再建計画作りに
着手を発表しました。

経営陣を刷新し、経営資源を中小向けに特化。
2008年3月期の黒字化目標を1、2年先送りする方向で、
金融支援などを検討するとのこと。

このニュースを見て、私は呆れてモノが言えない何とも
落胆した気持ちと同時に、怒りを感じてしまいました

そもそも、この新銀行東京設立の言いだしっぺは
私自身でしたから、現在の経営悪化状態について少なからず
複雑な気持ちはありますが、

今の新銀行東京は、私が最初に提言した銀行とは
全く違う形態の銀行になっていますから、
「やっぱりこうなったか・・・」という思いです。


もともとこの銀行の発足は、私が石原都知事に提言した
メトロポリタン銀行という構想から始まりました。

当時、巨大銀行が相次いで破綻していたご時世でしたから、
東京都が数兆円規模の資金を大手銀行に預けているのは
危険だと提言したのです。

そして、その対応策として、メトロポリタン銀行という形で、
東京都自身が新たに銀行を作ることを提案しました。

ただし、私が提案したのは、民業圧迫を避けるために、
他の都銀や信金など民間の銀行に、空いている店番号を
メトロポリタン銀行のバーチャル支店として提供してもらい、

支店を提供した金融機関は、東京都の信用力で集めた顧客に
対しても商売できるというものでした。

皆さんが持っている銀行口座には、口座番号の他に
4桁の数字(銀行コード)と3桁の数字(支店コード)が
あると思います。

この3桁の数字が各銀行の支店番号になっていて、
000から999まで理論上は1000支店までつくることが可能です。

しかし、実際には全ての支店番号が使われている訳では
ありません。

そこで、この中の1つの支店番号を「東京都メトロポリタン
銀行用の支店」として割り当ててもらうという方法を
考えたのです。

こうすると、預金者はどんな銀行からでも、
この専用支店を通じて、東京都にお金を預けることや、
東京都への支払いなどの決済ができるという仕組みが
可能になります。

そして、メトロポリタン銀行の重要な役割として、
東京都が都市基盤整備を進めていく上で免税債を発行する際に、
その免税債の信用を補完する機能を担う
ことだと
私は考えていました。


●政治家とビジネスパーソンの発想は違っても、
 リーダーシップが必要だ。

石原都知事も基本的な構想には大賛成ということで、
さっそくプロジェクトチームを組んで私が指導にあたった
のですが、ここで大きな意見の相違が出てきました。

石原都知事は、他の銀行が貸し渋っているような
中小企業への融資と、ベンチャー企業への投資という2つを
始めたいという意見でした。

政治的なアピールとしては、この2つをぜひ実現したい
というこだわりだったようです。

当時、私は「ビジネスジャパンオープン」という
ベンチャーコンテンスを主催していましたが、
その経験からも、東京都にも大手銀行にも、ベンチャー投資の
目利き力など全くないのは明らかでしたから、大反対しました


この考えは今でも変わりません。

このとき、一度私はこのプロジェクトから外れましたが、
実はこの後、もう一度石原都知事に提言したことがありました。

それは、日債銀(日本債権信用銀行)が破綻して、
あおぞら銀行になったときです。

このとき、ソフトバンクが株を売却するという動きを
見せていたので、孫会長と話をつけた上で、
東京都がこの銀行を買ったらどうかということを、
石原都知事に提言したのです。

しかし、石原都知事は、「一度国民の税金で救った銀行を
東京都が買うように見えるから、議会を説得できない」と
 いう理由で受け入れませんでした


私から言わせれば、実際に売りに出されるのだから、
全く意味のない懸念だと思います。

結局、この段階で、私は完全にこのプロジェクトから
手を引いてしまいました。

中小企業への投資・ベンチャーへの投資を最優先とする
政治的アピールや、議会に対する非論理的な懸念などを
見ていると、石原都知事という政治家とビジネスパーソンの
私の間には、根本的な考え方の違いが存在すると
感じざるを得ません。

石原都知事がビジネスパーソンとしての的確な経営判断が
できるとは思いませんし、それを期待するものでもありません。

しかしながら、結局、自分は金融に明るくないという理由で、
すべてを大塚出納長に任せたままにして、今のような
新銀行東京を作り上げたのは、「人災」と呼べるくらい
重い責任がある
と私は感じます。

都知事であれば、政治家として、政治の分野として、
アピールしたいことがあるのは当然でしょう。

しかし、自分の専門ではない経済の分野のことであろうが、
リーダーでとして、周りのブレーンを上手に活用し、
自ら的確な判断ができるようにするべき
だと私は思います。


                          以上

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よくある首長(石原はこれをしょっちゅう「くびちょう」と読む)に対する成果や能力の毀誉褒貶の域を超えて、ここまで右左表裏縦横物質反物質から、NGを出されまくる程のことをしでかし続ける人も珍しいでしょう。

それはさながらアベのように。


こうやって人のハナシを聞かずに人災の範疇となる放漫経営を看過するような茫漠とした意識だから、石原伸晃の事務所費2000万円行方不明などは、問題とすら彼は思っていないでしょうね。


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オーマイニュースでこんなアンケートの連載があることも今さらのように知りました。


都知事は誰? 都内6カ所で聞いてみた 

この第4回の結果、東京の課題が福祉、というと少し特別なことのような印象を与えがちだけど、つまり「都民を人として扱って欲しい」と叫びことだと思います。


この東京には、浅野氏が推されてしかるべき合理性はやはりありそうです。

あるいは、ムハマド・ユヌス氏 が日本にいれば!


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さすがに黒川氏の我流と独善ぶりに、民主党も応援しないということです。


ところで、打倒石原という観点からみれば統一地方選での民主党が共闘候補を早く出すにしくはなし、といえども、やっぱり政党不信には与野党ともに非常にデリケートになっているようです。

金曜に明らかになったように鳥越俊太郎氏が健康上の問題さえ(実は家族の説得の課題も)なければ、民主推薦を受けていたということだけど、いずれにしても菅直人氏を国会から出してしまうと、鳩山氏では小沢氏を支えきれないというのは、何も菅氏のうぬぼれではないということは明らかなだけに。


東京新聞 2007/2/23 朝刊紙面 「スコープ」の以下記事から引用します。
『見えぬ「与野党対決」』  無党派 変革求め 政党離れ進む

スキャナが不調なのは、キ○ノンにかけられた呪いの念(正当なも念だろうけど)のためでしょうか・・・。



与野党対立の構図が明らかになっているところのほうが少ないのは、そのまんま東ショックがある、ということで、菅直人代行代表は、「東国原知事の誕生で無党派の動きが特に強調されるがそういう動きは大きい」と"ショック"の影響を認めた、と記事にはあります。


また、この記事の図、前回と今回の統一地方選挙候補擁立状況の比較を引用します。

☆が前回当選、それぞれ2行目の「→」以後が2/22時点での実際の立候補表明者数です。

【北海道】 ☆自・公・保 民・由・社 共 無(6)
 → 自・公 民・社 共

【岩手】 ☆無 共
 → 自 共 無(2)

【東京】 ☆無(これ、石原) 民・社 共 無(2)
 → 共 無(5)

【神奈川】 ☆無 自・公・保 共 無(4)
 → 共 無(2)

【三重】 ☆民・由・社 共 無(2)
 → 自・民・社 共

【奈良】 ☆自・公・社 共 無
 → 自 共

【鳥取】 ☆無
 → 自 共

【島根】 ☆自・公・保 共 無(2)
 → 自・公

【徳島】 ☆自・保 民・由・共・社 無
 → 自・公

【福岡】 ☆自・民・公・由・社・保・連 無
 → 共 無

【佐賀】 ☆無 共 無(4)
 → 無(2)

【大分】 ☆自・公・保 共 無
 → 無

◆凡例(分かりにくいものについて)
 由: 旧自由 保: 旧保守新 連: 自由連合 ( )は無所属人数
 なお、奈良、徳島は前回統一地方選外で実施

この状況を民主党のふがいなさとして取り上げられたり、このままでは石原氏に、という感情レベルでの恐怖はたしかにあったり、識者のコメントなども以下のように挙がっています。

地方自治・選挙に詳しい佐藤俊一東洋大学法学部長は、「国民、住民の変革を求める底流が宮崎などで噴出した。格差などの不満に対する明確な政策提示ができなければ、既成政党は有権者の心をつかめない」と手厳しい見方をしている。

石原的な姑息な手法をとろうという場合以外でも、こんな状態じゃ政党推薦が桎梏になる、とは弱ってますね。

実際のところ、無所属でもアンチ石原が当選できればいいんだから、なんて、平沢勝栄的つぶやきをしてみたりもしますが、相手と同じ水準に立っててはいけないいけない。


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