帰宅が(今日も)遅くなりました・・・。
もう、すでに皆様のエントリーで続々検証というか裏が取られ始めていますが、今日は寓話から始めます。
2007/2/22 東京新聞夕刊紙面 「世界のジョーク」(特派員から)
公約のワナにご用心 ~フランス~
ある政党の党首が事故で亡くなった。天国の入り口で迎えた聖人がこう言った。「政治家をどう遇していいか分からない。神様は君が地獄で一日、天国で一日過ごしてからどちらに行くかを選ぶことを臨んでおられる」
党首は「もちろん天国です」と申し立てたが、「もう決めたことだから」と聞き入れられなかった。
地獄は予想に反して天国のよう。旧友や気のいい悪魔と酒を酌み交わし、美食に舌鼓を打った。翌日の天国はみな礼儀正しいのだが、貧しい人ばかりで顔なじみがいない。話題もまじめだった。
党首が「天国は興味深いのですが、地獄でのびのび暮らします」と地獄の扉を開けると、そこは一面の焦土。鎖でつながれた人々はぼろ着をまとい、ごみを拾っていた。
ぼうぜんとする党首に向かって悪魔が陰険な笑みを浮かべた。「昨日までのことは選挙のキャンペーンで、お前は地獄への投票を終えたのだ」
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昨日のエントリーにヤマボウシさんからいただいた都知事選出馬に対する黒川氏の来歴を出かける前に見て、そうそうそういえば!と、実際に卒倒したうえでさらにクックロビン音頭 を踊りそうな、そんな気分です。とんだ狂言回しが出てきたものだと。
ヤマボウシさんのコメントです(ありがとうございます):
■黒川紀章
最近どこかで目にした名だと思ったら、少し前に「反戦な家作り」の明月さんが次のように書いていて、わたしもうしろに倒れたくなりました。
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ちなみに、建築家・黒川紀章は権力べったりで有名であるが、「日本会議」という超大型右翼連合会の代表委員を務めている。共生とかいろいろ格好のいいことを言っているが、私の反戦な家づくりという立場から言うと正反対の、いわば戦争な家づくりを進める人。 http://sensouhantai.blog25.fc2.com/blog-entry-74.html
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それから、明月さんは「安倍晋三-安晋会-ゴールネット-菱和クリエイト-黒川紀章-日本会議-右翼宗教団体&ホニャララ団 」というつながりも指摘しています.これは明らかに、イシハラを見切ったあちら側の「受け皿」ですね。
ヤマボウシ (2007-02-22 02:18:03)
■追記 ただ、72歳という年齢からすれば、Rolling Beanさんの仰る「アンチ石原の分断と混迷作戦」という見方も捨てきれませんね。もっとも、その場合は民主党候補がはっきりしてから、のはずかもしれませんが。
ヤマボウシ (2007-02-22 02:55:31)
そうですね、後者の見方については、たしかに民主党候補が挙がる前というのは奇妙なタイミングではありますね。
恐れすぎることは闘いの自ら活力を下げることになるから気をつけていたい。
しかし、黒川氏の読みとして(あるいは日本会議 の読みしてかもしれない)、鳩山幹事長をあらゆる背景を元に攻めて民主党の公認を取ることは比較的容易だろう、なんていう読みがあったりしないか、そのあたりが心配です。
(ちなみに、わたしは無党派であることはここでまた申し上げておきます)
先方の作戦の中に、上記の思惑があったと仮定して、どこが攻められどころなのか、情報を少々まとめて見たいと思います。
東京新聞 2002/2/22朝刊 社会欄紙面より:
【前略】
一方、鳩山由紀夫幹事長は、「今まで都連中心で擁立活動を続けており、都連の対応を見なければ具体的なことは言えない」としながらも、「個人的には黒川さんは投稿を新たな角度から作り上げていく計画性を持った方だと思う。五輪中止など石原と性との違う面を強調しており、好感を持っている」と含みを持たせた。
【後略】
いやはや・・・(浮世離れはよく知られたことだけど、さすがに好感とは早計ではないか?)。
鳩山氏も、そちらのルートのお付き合いもあるわけで、個人的発言として悪し様なことから最初の口火を切るわけにはいかないというやや暗い大人的事情だか足元を見られることなど、お住まいの上流世界のしがらみとしてはお持ちなのでしょう。
かくなるしがらみの例としてはおなじみ、アパの日本を語るワインの会 をリンクしておきます。PDFです。
下に写真をクリップします。
もちろん、これは鳩山が就いた側の候補は結果クリーンでない、なんて目的で示しているわけでなく、ただ、上記のようなトンデモ発言が発せられた場合の遠因などを示すものとして、もっとあからさまには、鳩山発言には実質の重みはないのでは、という根拠として挙げています。
・・・なんてことを基本的なことを賢明な皆様にご説明する間でもないですね。
今日も、油断ならない発言はあるようです。
だから、彼には当面、過去は過去としてあるけれど、まぬけさの上塗りや不用意な言説は、もはや広義の能力の限界と見極め、表舞台での「個人的な」発言にも周囲は予測して先手を打っておくべき段階だろうに、と思う。
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同じ話題ですが、日テレの情報は、野党共闘候補を挙げようとする民主党へのネガティブキャンペーンにも見えます。
日テレNEWS 24 都知事選 民主党は黒川氏の主張見極め対応 <2/22 13:15>
今年4月に行われる東京都知事選で独自候補の擁立が難航している民主党は、立候補を表明した建築家・黒川紀章氏の主張などを見極めた上で対応を決める考え。
民主党はこれまで、独自候補の擁立を目指して複数の人に出馬を打診したが、いずれも断られている。このため、党内では「菅さんしかいない。菅さんなら勝てる」などと、知名度の高い菅代表代行に出馬を求める声が出ている。
鳩山幹事長が22日に「民主党の東京都連が判断することだと思っている。(黒川氏出馬ならば)なぜ出馬をするのか、意図などをしっかり聞くのは大事」と述べるなど、黒川氏の出馬表明で民主党に選択肢が増えた格好だが、現職の石原知事に「勝てる」候補者を選べるのか、選挙告示まで1か月となり、厳しい情勢は変わらない。
そんなふうにして増えた選択肢はいやだorz
アンチ石原として、日本会議の代替候補が推されるために今まで待っていたわけじゃないから。
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都知事選のこの本日までの顛末やバックデータに関して、『晴天とら日記』のとらちゃんが、いつもと同様に、本当にずば抜けたすばらしい情報収集と分析をして下っています。
☆イシハラシに反抗・黒川紀章氏が都知事選に出馬表明・さてウラになにがある?(1)
☆イシハラシに反抗・黒川紀章氏が都知事選に出馬表明・さてウラになにがある?(2)と(3)
是非、この「ダークサイドオブ首都」の真実をご覧下さい。
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石原&黒川は、自由社会勉強会(Googleでヒットなし)でお知り合いになったそうですね。
そんな黒川氏の本日の発言:
「石原氏の中国に対する蔑視にも近い態度が問題」
「側近政治がいけない」
「バブル政治が都民に幸せかを問うてみたい」
まあ単に胸のすく石原批判(ポピュリズム的アプローチ)をしているだけで、これを男同士の怨嗟と見る向きもあるようだけれど、もっと裏(日本会議が石原を捨て、民主党幹事長の弱みも握っているという勝ち目意識)があると想像しないわけにはいきません。
おまけ。今日の石原発言:
「建築家が知事になったら怖い」 (あなたが建築家を怖いとは)
「自ら社会主義者を名乗る人が出てきて」 (意図的な事実誤認プレイは恥ずかしい)
社会主義者ときましたかね。
その昔、黒川氏が(石原川に就く前に)美濃部氏の応援をしていたことを蒸し返しているのですかね?
今は個人的にはお友達関係に亀裂が入っているのかもしれないけど、憂国の志?を持つ同志だということは十分ご存知でしょうに、何をこの期に及んで(笑)
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また、こちらは海の外の友人からのメール:
>そして若尾文子が選挙応援に出れば、シンタローに惑わされている(?)
>一部の票は黒川に流れるのかもしれないけれど、
>私が黒川について最も鮮烈に記憶しているのは、若尾文子への
>プロポーズの言葉「君の美はバロックの美だ」なので、万一、ズンイチ的な
>ファクターが入ってはいないだろうね?などという心配もしつつ、
【略】
>そうだったのかー。
>確かにこれでは、ある意味、シンタローより性質が悪いな。
>シンタローがあからさまにトンデモ発言を連発しているのに対して
>いかにもよさそうなことを言いつつ実は・・・ってことか。
>しかし保守票を分断するという意味ではものは使いようかもしれない。
>#ところで日本会議の代表なんとかには黒川と並んで、昨年の選挙で
>片山さつきに敗れた郵政反対派の城内氏の父親の名前もあるのだね。
たしかに保守分断というハサミの使い方もできるわけだものね。
民主党にもその読みはあるようです(この時期に評論をしている場合ではないと突っ込みたいながらも・・・)。
時事ドットコム 2007/02/22-21:41 黒川氏出馬も方向性出せず=なお残る菅氏擁立論-都知事選で民主
4月8日投開票の東京都知事選で、建築家の黒川紀章氏が出馬表明したことは22日、与野党に波紋を広げた。特に民主党の反応は複雑だ。候補者擁立が難航する中、「渡りに船」と受け止める向きがある一方、依然、菅直人代表代行の擁立を目指す動きもあり、方向性を見いだせないでいる。
「太陽が西から出ても出ない」。菅氏は22日午後の記者会見で、自身の出馬を重ねて否定した。黒川氏の出馬表明について「石原(慎太郎都知事の)支持層にも不信任の気持ちが広がっている表れ」と一定の評価をした。
民主党は同日、常任幹事会の一部メンバーらが党本部に集まり対応を協議。黒川氏の出馬表明に「新しい局面になった」と同氏推薦に前向きな声が出されたものの、菅氏擁立の可能性を最後まで追求すべきだとの意見も消えなかった。
また、待望論の強い浅野氏について、不出馬がことさらに強い思いであるかのように意図的な報道があるようですが、実際にはそうでないとするこちらのエントリー(『内申書の廃止を求めます』 「東京。をプロデュース2007」より )に引用される知らせもあります。
姿勢制御して、本命候補をできるだけ早期に立てなくてはなりません。
外に目を向けても、オバマ氏も、ヒラリー・クリントン氏も、ロワイヤル氏も、パーフェクトなパーソナリティを有するわけではない。
いくら石原がダーティだからといって、最初の寓話にあったような地獄の選挙キャンペーンを張るような方はごめんだし、その対極にある完璧な人物を求めて時間切れになったとしても、いびつな自己愛人間お二人の仲間割れ悪口合戦という矮小な政治ショーの中ですべてが終わってしまう。
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