――ここは大陸の南
ペンギン達が国を治めるペン帝国
その更に南の端。
静けさ漂う森の入り口
心ばかりの布切れに包まれたペンギンの赤ん坊は、泣き続けている。
そこへ、老いた白いカラスが足を止める。
しかし、どこか威厳のある凛とした雰囲気の銀白の羽毛だった。食糧調達の帰りだろうか、腰のバックには魚が数匹。
胸元には、ペンダントが光る。
何かのカケラだろうか、銀色の装飾を纏う宝石。
透き通った純白で、淡く光るこのペンダントは、不思議な力を感じる物だった。
周囲を警戒しながらも、泣き続ける赤ん坊に近寄っていく。
(こんなところに、可愛い赤子を置いていくとは……
この時期は冷える。このまま置いていけばこの子の命はないだろう)
白いカラスが赤ん坊を抱きかかえた。その表情は怒りにも悲しみにも見える。
周囲を見渡し、また、赤ん坊に目を向ける
(こんなところ、わし以外に誰も通らんしな、このままだとハグレ魔獣のエサだ。……置いていくわけにもいかんか。)
(これは、運命か――それとも偶然か。)
白カラスは、泣き続ける赤ん坊を見つめる。
「不自由かけるかもしれんが、わしと共にくらそう」
そう言って、1人暮らしの家に赤ん坊を連れて帰った。
大陸アニマ〜そのペンギンと紡ぐ世界〜
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