二次会…
正直なところ酒は強かったです
がしかし流石に
この頃の話になると海馬も衰え半分くらいしか
イヤそれ以下の記憶しかない
何せ36年前の話だからね
ただとは言え不思議なことに昨日の朝飯何食べたかわからんけど30年前のあの日のことは
良く覚えているのよね?
歳を取った証拠で何よりだよね(笑)
この公演の手伝いをしてくれたハタのハタメモによるとこのあと二次会でもう一軒行って
そのあと三次会で原宿の当時オシャレだった
カフェバーの名店「ohゴッド」に行ったらしい(笑)
まっ兎に角朝までコースは間違いない
そうこの二次会と三次会のことはスッポリ海馬から振り落とされていたのだ何
不思議なことにこのあとの帰りの電車の中で
スタッフと効果音師役を演じてくれたA君と
話しながら帰った記憶だけがワンポイントで
プリン脳みそにカラメルのように焼きついているのよね
誠不思議なものです
ただ何でそこがそこだけが残っていたのか

実は最近になってその思い当たる節が蘇ってきたのだ
それは何故彼が朝までコースにいたかにヒントがあった
後付けだけどネ(笑)
そして何より彼に対しての罪の意識がそうさせたのかもしれないネ
今更だけど…
勿論そん時は了承済みだったとは言え
要はノーギャラでやって貰ったのよね
でオマケに飲み代も一次会だけ出させて貰ってあとは自腹だった記憶があり
つまりはノーギャラなのに自腹で朝までコースに居たって事はよっぽど楽しかったか
あとは…
そうなのよね責めて交通費くらいの志しは
出来れば良かったんだけどネ
正直お金は無かったけど朝までコースなワケだからその分少しくらいはお礼が出来た筈なのに
何故か出来なかった
最初の約束でギャラは払えないけど手伝ってもらえますかって…
このやり取りがミソでギャラは払えないけど
御礼金くらいはって大人は思うよね?
でも悲しいかなこん時の自分らには経験と知識とマナーってヤツがゴッソリ抜け落ちていたのよね…

勿論Aさんは一言もそんな事もましてや催促もせずに…
そのあとも付き合いを続けてくれたのよね
2年くらい(笑)
誠良いヒト柄で良い男なのよね
今じゃ押しも押されもせぬ名優になってるのよねコレが!
何よりもこの事が嬉しいよね!
取り越し苦労であってもこうして共にやってくれた仲間には感謝しかない
と勿論そん時は思っていたが正直かなりの天狗になりかかっていた自分には感謝されても感謝なんぞするとこではないくらいに馬鹿だったと思う(笑)
つまりノーギャラでもヒトは集まる
自分の人徳ってヤツで…
そのくらいの気概というか勘違いするほどの
自信過剰なところが無いと多分出来なかった気がする
ただ当たり前だが自分の作る芝居に対する情熱と自信だけは揺るぎないモノがあった…
もしも万が一皆が集まってくれた理由があるとしたらそれしかないと思う
芝居に対する情熱と演出している時の思いつきだけは自信があったし何より楽しかった
多分皆も同じ気持ちだったと思う

後々この自信が過信に変わり中々の
ワインディングロードに突入していくのだが
こん時はまだ旗上げ公演の美酒に酔いしれていた…

ヒトは一人では生きていけない
ヒトは一人では芝居を作れない…

何度失敗すれば気がつくのか?

馬鹿は死ななきゃ治らない
馬鹿は死んでも治らない
せめて死ぬ前に気づきたい(笑)

あの日の自分に言ってやりたいが多分
「良いから黙ってついて来い!」って言われて
おしまいだろうネ(笑)

身の程知らず
知った時には明日は無し(笑)




そして……