「幸福の部屋」

人生はタイミング
いくらノックしても開かない時期は何をしても
幸運の扉は開かない
その時期が来れば扉は勝手に開き招き入れてくれる
つまりその運を手に入れる準備が出来ているか否かなのだ

SNSの中で有識者が良く仰ってくださっている

この意図でこの脚本が書かれたかは定かでは無いが
というか聞いてなかったっけ?(笑)
H君に無茶振りして書いて貰った脚本で
シノプシスと意図みたいなモノを聞いた筈だったが多分忘れてしまいました(笑)
というか
そんな大層なテーマはなく元恋人同士が仲良くなるというベタな話しでただ彼が元アイドルで
亡くなってしまい幽霊となって彼女の元に
未練がましく出て仲直りするみたいな話しで
その全体的なニュアンスで誰でもこの旅館に泊まると幸せになれるっていうつかみどころのないラブコメってだけなんだよね

なので資格とか努力とか関係なく
自然の流れで導かれる幸運が真の幸運なのでは
とホンノリ漂わせれば良いのかなぁと
この作品の旗印として掲げる事が出来れば良いのかなってくらいに思っていたような気がした

幽霊アイドルが幸運のシンボルとしてこの
元彼女の勤める鄙びた旅館にいるっていう
解釈でも良いし
全く関係なく結果論として捉えて頂いても良いし
幽霊=恐怖
とかではなく
幽霊=幸運
と捉えて貰いたいってのもあったような

そしてこの作品「幸福の部屋」が自分にとっての「幸福の部屋」
になってくれれば尚良いみたいな(笑)
願いが強かったネ

その願いが特にこの千穐楽の
役者のセリフの一つ一つに込められているように感じた

失敗しない事が幸せなんじゃなくて
失敗さえも楽しめる遊び心を持つ
遊びだから真剣にやる
そんな心持ちが幸せなんじゃないかなと…
恋愛も遊び心を持って真剣にネ

そして何よりこの作品のつかみどころは
「人間死して尚人生に未練を残す
残した未練を回収さえできる」
但しそれが出来るのは当旅館だけです
それが幸福の部屋
是非是非心の安らぎをお求めにいらして下さいませ

そんな芝居を皆んなが一つ一つ紡いでくれた
H君の声もすっかり良くなってウグイスまではいかないもののトンビが仁丹飲んだ様な
力強い声が出ていた

芝居はまるで走馬灯のように流れていった
勿論良い意味で(笑)

仕上がっていた
全てが仕上がっていった

終わり良ければ全て良し
千穐楽に初日が出れば良い
でも今回は毎日が一番良い仕上がりになっていた



いよいよその幕が下りる時が…



そして……