大型再開発が進む東京の街
 
都内ではオリンピックをめざし大規模な再開発が進んでいます。東京駅周辺、虎ノ門・赤坂・六本木地区、渋谷駅周辺、新宿などです。
渋谷などは若者の街ではなくなると言われていますが、ビジネス街に変わるのでしょうか?道玄坂にはバスタ新宿ならぬバスタ渋谷(?)が登場するようです。

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渋谷駅周辺の将来図(2027年)
1. 渋谷ヒカリエ 2. 渋谷駅街区 3. 渋谷ストリーム 4. 渋谷駅桜丘口地区 5. セルリアンタワー 6. 道玄坂1丁目駅前地区 7. 渋谷マークシティ 8. スクランブル交差点
(画像提供=東急電鉄)

 
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丸の内・大手町の再開発マップ



これだけ多くのビルが短期間に誕生するとすれば我々の主な仕事である窓ガラス清掃は大丈夫なのでしょうか?それでなくても人手不足な今日ですから更に人手不足になっているでしょう。新しいビルは新しい窓ガラス清掃方法が考えられているのでしょうか?それとも変わらずにゴンドラやブランコでしょうか?最近の商業施設では通行人や顧客に配慮しての深夜作業が増えてきています。一昔前には窓ガラス清掃の深夜作業など考えられませんでした。
 
磨き粉を使った窓ガラス拭きからスクイジーを使ったウインドウクリーニングの登場は窓ガラス清掃の革命と言って良いものでした。その後熱線反射ガラスや光触媒コーティングなどが出ていますが、どれも決め手とはなっていません。ドローンの登場で何か変わるかと思ったのですが、窓ガラス清掃への応用はまだまだのようです。
 
ロープ高所作業の法制化は窓ガラス清掃の際のロープ使用時のものですが、窓ガラス清掃一般にも有効活用が可能です。現場調査をして記録し保管する。調査に基づいて作業計画を作成する。作業指揮者を専任する。作業開始前点検を行う。作業計画に則って作業を実施する。全て共通しています。
 
建物が竣工し、窓ガラス清掃業者が選定されて作業を開始すれば、我々窓ガラス清掃業者は、手探りで作業に取り掛かって一通り終了させてから作業手順書を作るという方法で行ってきました。しかしこれからはブランコ作業同様に「現場調査」を行い「作業計画書」を作成する必要があるでしょう。
 
作業計画書には所要人数の記述箇所はありますが、平米数の記録箇所はありません。建物の形状や使用する足場や用具で人数は変動しますが、一人で作業可能な分量は自ずと限界があります。従って当該建物の窓ガラス清掃を行う適切な人数というものは決まってきます。作業計画で設定された作業人数が適切かどうか、更には専門業者が請け負った金額が妥当かどうかという点が、作業計画を基準として成立させうるかどうか重要なポイントとなってきます。
 
これから超高層を含めて多くのビルが建てられます。正しい作業計画に基づく妥当性をもった人数設定、価格設定がされることを願うものですが、建物の建築確認申請が行政に提出して確認を得るように、窓ガラス清掃の作業計画書も一定の規模以上のものは第三者機関の確認を必要とするという方向性をめざすべきではないかと思います。

現状では望むべくもないということであればそれに代わる代行機関として私共東京外装メンテナンス協同組合が名乗りを上げられるよう研鑽を積まねばならないのではないでしょうか。少なくとも業界としての相談窓口は大きく開けておきたいと思います。


東京外装メンテナンス協同組合
                                          (投稿者 T.H)
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