安全作業のための“事前調査と作業計画”の提案
 
 
 
 
平成29年3月、東京都内の建物においてガラスクリーニング作業中、作業員が転落死する災害が発生しました。その数週間後、この建物所有者同意の上、その所有者及び管理会社を含め、管轄の労働基準監督署と警察署の各担当者十数名が、被災現場に集合。労基署要請に応じ、墜落防止措置を講じたブランコ作業と転落防止措置を講じた乗り出し作業を、実演しました。
 
イメージ 1   
作業員の墜落防止措置と作業用具の落下防止措置を講じた
ブランコ台搭乗前の安全対策実演
 
 
イメージ 2
  室内から見たブランコ作業の実演

 

 
屋上で2本のロープを設置、さらにパラペット周辺での墜落防止措置を講じたブランコ作業。各階ごとに水平親綱を設置、その親綱に安全帯のフックを連結し転落防止措置を講じた乗り出し作業。さらに、ガラスの高さがあるため、この二つの作業で必要な落下防止措置を講じた伸縮ポールを併用し、披露しました。
 
イメージ 3
水平親綱に安全帯のフックを連結し、作業員の転落防止措置を
講じた乗り出し作業の実演 
 
イメージ 4
伸縮ポールの落下防止措置を講じた乗り出し作業の実演
 
 
今回の死亡災害は、その被災状況から乗り出し作業を選択。作業員の転落防止措置を講じていなかったことが主な要因ですが、この建物意匠が複雑化しており、その対策を講じることが困難であることをその実演にて、痛感しました。
同種災害防止対策として、
・どういった作業方法を選択するのか?
・選択した作業方法に対しての安全対策は、何が必要なのか?
・複雑化した意匠の建物に対し、どういった具体的な設備が必要となるのか?  といった事前調査と作業計画が必要となります。最善策としては、
建物設計段階の、ロープの吊元や作業員の動線での安全帯取付設備の提案施工 ですが、既存の建物に対しても、対応可能な場合があります。
建物所有者やその管理会社の皆さん、死亡災害が起きる前のまさに、『転ばぬ先の杖』である、事前調査と作業計画の提案。当組合は、そのご要望にお応えします。

 

 
 
東京外装メンテナンス協同組合 

 

 

      (投稿者H.O)                                                                

 

                イメージ 3