12月2日 忍ぶべきを忍ぶ

 誠心誠意いいものをすすめたけれども用いてくれないというので憤慨し、これは相手が暗愚だからしようがないとやけになって、結局うちこわしになってしまうということが、ままあるようです。
 しかし、そういうことでは、私は大したことはできないだろうと思います。用いてくれなければ時を待とう。これだけ説明してもだめだというのは、これは時節がきていないのだ。そう考えてじっと忍耐していくところから、無言のうちに知らしめる、というような強い大きな誠意が生まれてきます。そしてそのうちに、相手がみずから悟ることにもなって、それが非常な成功に結びつくことにもなりましょう。

松下幸之助