カナディアンカヌーの舳先に飾る真鍮メダルを作りました。
マッドリバーカヌーのマーク、羽根飾りのパイプを持つウサギです。
両脇にあしらわれているのはホワイトウォーターの波でしょうか。
メダルに使うのは、直径5ミリ厚さ1ミリの真鍮円板。
ここに絵柄を切り抜いたカッティングシートを貼ります。
カッティングマシーンを使用しましたが、手先が器用な人なら手で切り抜いてもOKです。
裏側をマスキングテープで覆ってエッティング液に浸したときに腐食しないようにします。
エッジ部分と、下部にも切れ目があったのでマスキングテープで覆いました。
使用するエッチング液は、銅版画に使われる塩化第二鉄。画材店で購入することができます。
エッチング液を浸す容器は腐食しないように、ガラスやプラスチックなど金属以外の物を使用します。
エッチング液の原液を小鍋に入れて湯煎で40℃くらいに温め、真鍮板を浸します。
加熱に使っているのは旅行用の小型電熱器。海外のホテルでもインスタントラーメンを楽しめるというものです(笑)。
最近出番がなかったのですが、エッチング液を温めるにはちょうどいい。
スイッチを入れたり切ったりしながら温度調整します。
しばらくすると真鍮が露出したあたりからユラユラと黒っぽい腐食液が漂ってきます。
ときどき液を攪拌しながら漬けておきます。
1時間ほど腐食させたところ。エッチング液が真っ黒になって、真鍮面が腐食されているのがわかります。これにてエッチングは終了。
水でよく洗ったところ。
絵柄部分が腐食されてへこんでいるのがわかるでしょうか?
このあとマスキングテープを剥がし、耐水ペーパー#800と#1000で磨きました。
絵柄部分にエナメル塗料を流し込み完成!
カヌーと同色のフォレストグリーンがいい感じです。
ところが……、真鍮面をもっときれいにしようとピカールで磨いたらエナメル塗料がポロポロで禿げてしまいました。
ありゃりゃ〜、これでは耐久力がないので塗装は断念。
バーナーで炙って全体を焼いてみることにしました。
黒く焼けた凹部を残して凸部のみを再び耐水ペーパー#800と#1000で磨くと、ちょっと時代がかっていい感じです。
凸部をピカールで磨いて完成!
写真はありませんが、裏にカヌーに取り付けるためのビスを銀ロウ付けしました。
なお、使用済みの銅が溶けたエッチング溶液には毒性があるので、そのまま捨てられません。
廃液処理剤(消石灰)などで中和してから廃棄することになります。
もう少し廃液がたまってから処理しようと思います。