HONDA NS-1
フロントフォーク再メッキ・オーバーホールのご依頼です。
フロントフォーク分解
お預かりしたフロントフォークを分解します。
オイルは大抵、このように汚れています。ものによっては、オイル量が極端に少ないこともあります。
右側のフォークは浸水して、オイルというか、水になっていました。
インナーチューブに錆があります。実際は写真で見るより錆が多いです。
不等ピッチのスプリング
フォークダンパーも、右側はヘドロで小さな穴が塞がっていました。
(上側は大きな穴、下側に小さな穴が空いていますが、この穴はオイルが通ります)
なんとか洗浄して開通。
※フォークダンパー
フォークシリンダー、ダンパーロッド、ダンパーシリンダー、シートパイプなど、いろんな名称で呼ばれていますが、どれも同じものを指します。
※リバウンドスプリング
フォークダンパー同様、トップアウトスプリング、クッションスプリングといった名称で呼ばれることがあります。
seal(シール)はその名のとおり「密閉する」という意味があります。
シールは樹脂製品ですから経年劣化によって、プラスチックのように硬くなります。時間の経過とともに、しなやかさが損なわれたり、変形して、フロントフォークの動きについて行けなくなるわけです。
アウターチューブの中にオイルシールが入っている(VT250スパーダ)
結果、浸水したり、オイルが外に漏れたりします。そのため、本来は定期的にフロントフォークのオーバーホールをおこないます。
(その際にシールを交換します)
すっかり錆びていた鉄製パーツ
写真は少し磨いた後です。
アウターチューブは塗装されています。
というのは、オーナーさまがオークションで入手されたフロントフォークだそうです。
おそらく分解しないで、アウターチューブだけ塗装して、出品したのでしょう。
・・中はたいへんな事になっていました。(とくに右)
アウターチューブの右側だけを洗浄して、この有様です。
右側のスプリングは、水とオイルが混ざったヘドロのようなものがこびりついていました。
なんとか外側は汚れを落としましたが、スプリングの内側は固着して取りきれませんでした。
分解・洗浄が終わったところで、専門のメッキ工場にインナーチューブを送ります。
完成後
純正フォークのメッキよりも良質なメッキで仕上がっています。
この後、シールやワッシャーなど部品交換して、フォークオイルを入れて完成。納品となります。
地方への発送や、再メッキではなく、オーバーホールのみのご依頼も承ります。
くわしくは当店ホームページをご覧ください。
有限会社ガレージ湘南
・知っていますか?メッキと塗装のちがい
・メッキには種類がある
・メッキの質と実験結果
旧車ライフお役立ちコラム
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