ハロゲンランプより約5倍も長寿命と言われているHID。その利用可能時間はカタログ値で2000時間以上と言われています。この2000時間、バルブの寿命の話です。
3~4年お使いでしたら、まずはバルブの寿命を考えた方がいいです。
バラストもコンデンサーの劣化などで故障することもありますが、バラストは過酷な状況下でなければ10~20年はもつほど耐久性のあるパーツですからそう簡単に故障しません。
一方、公道では片目ヘッドライトの車をよく見かけるように、バルブはその変化に気づきにくいせいか、寿命に気づかないという方も多いようです。
実際点灯するHIDと不点灯のHIDの違いを見てみましょう!
まずは点灯するHIDの発光点。
お次に不点灯のHIDの発光点
「わかりにくい!」と思った方、その通り。ここでお伝えしたいのはHIDの発光点の色、沈殿物からではバルブが切れているのか判別できないということです。
しかし、稀に目でみてバルブ切れを確認できるケースもあります。ということで以下では画像とともに説明していきます。
①発光点の中の物質が変質し、固形化してしまっている。
②赤く囲っている中。発光点の上のガラスに封入されている金属部分が焼けきれて黒くなっている。H4のバルブはこの様に切れるケースが多いです。
③発光点のガス漏れにより、ガラス管の外管の内側に付着している。D4バルブのバルブはこのケースが多いです。
HID寿命のサイン
1.一回瞬いてまたすぐ正常点灯に戻る
バルブの老化にともない「管に流れる電圧(管圧)」が上がることによって起きます。この症状はバラストにも負荷がかかってしまうため故障の原因にもなります。
2.変色や光量の低下
これが二つ目のサインですが中々気づけないパターンですね。HID化した時の明るさに感動したものの、毎日車に乗っていると気づきにくいと思います。
3.チラつきが起きる
この状態はいよいよ最終段階です。ピカッピカッピカという点滅ではなくフワフワと揺らめく種類のチラつきが出たらそれは寿命の合図となります。
HIDも単純計算で毎日60分を乗ったとしたら2000時間で約5年使える計算になりますが、実際の使用条件を加味すると5年未満が平均寿命になります。
HIDバルブの正確な寿命把握は難しいですが、再点灯・変色・チラつきなど寿命が近づいているサインは存在します。「ヘッドライトをHID化して結構経ったなぁ」という方は、ライトの光に変化がないか気にかけてみてください