初めての車用工具 | 素人整備のガレージ日記

素人整備のガレージ日記

昔国産車ディーラー勤め、現在は自営業主です。
車屋ではありません。

運転免許を取って、初めてのマイカー。


知識も技術もないから本格的な整備や修理などはできないけれど、取り敢えず何か工具を載せておこうと買ったもの。


ホームセンターやディスカウントストアで見かける平べったいプラスチックケースに入った工具セットでした。


よく見たら


工具ヤット


って書いてありましたが。


当時の工具セットは、プラグギャップを調整するための測定用シックネスゲージやプラグソケットも入ってましたね。


使い始めてすぐに、その工具は錆びやすくさらにソケットの噛み合わせが甘くてボルトナットをなめやすいことがわかりました。


それでKTCのソケットをよく使用するサイズから買い揃えていきました。


まとめて帰れば良かったのですが、僕は当時大学生。

だから毎月ソケットを一つか二つずつ買い足して行ったのです。


ちょうど横浜駅のそばに東急ハンズがオープンした頃で、毎月アルバイト代が入ると買いに行ってました。


同時に、メガネレンチも買い足していきました。


工具セットに入っているのはたいていスパナ。


8-10、12-14


の様に両脇が異なるサイズになっている、オープンタイプの頭が6角のボルトやナットを回すための工具です。


それに対してメガネレンチはスパナの様に欠けている部分がなくボルトナットの周囲を全てホールドするものです。


見た目メガネに似てるからメガネレンチだったんじゃなかったかな。


スパナは先端が欠けているため力を加えると開いてしまうことがあり大きな力をなめずにかけられるのはメガネの方なんです。


あるいはソケットね。


ちなみに片方がメガネ、片方がスパナになっているのは、コンビネーションレンチと言います。


これは10-10の様に両側が同じサイズになっているのが一般的です。


国産車のバッテリーを交換しようとする際にはたいていのナットが10mmなので、スパナかメガネでいけそうな気がしますが、周りが狭く工具の振り幅が確保できない場合はソケットを使います。

(エブリィは8mmでしたが)


しかしバッテリーを固定するホルダーの両方の支柱の頭についているナットを回す際にたいてい挫折します。


ロングソケットと言われる長い筒状のものを使わないと支柱に当たってしまうのです。


ソケットはラチェットハンドルに取り付けて使用しますが、日産の工場での標準工具とされていると聞いたのでKTCのものを選びました。


これは36枚ギヤのもので、このギヤの歯の数が多いほど細かく小さな範囲で回すことができます。


ブラハだし幅が取れない狭いところで使うなら72枚など細かく回せる方が便利です。


ソケット自体も6角と12角があり、12角なら6角の半分の角度で細かく差し替えて回すことが可能です。


メガネレンチも6角と12角がありますので用途に合ったものを選びました。


たまにうっかり間違えて買ってしまったり、同じサイズをダブって買ったりということもありました。


また、タイヤ交換には車載工具ではなく、クロスレンチと油圧ジャッキ、さらにはトルクレンチと専用のホイールソケットがあった方が良いです。


それらはカー用品店の最安値でも十分使えます。


ホイール用トルクレンチはソケットが付属しているものもあります。


ただ社外アルミホイールは穴が狭くそれでは入らないことがよくありますが、新品で社外アルミホイールを購入すると専用ソケットが付属しています。


これらを基本にラチェットメガネレンチやブレーカーバー、ユニバーサルジョイントやエクステンションを買い足していきました。


よく使われると思われるドライバーですが、最初はベッセルの貫通を使っていました。


現在では先端に斜めに溝が入ってスリップを防止するヴェラをメインに使っています。


もし余裕があるなら最初からヴェラをお勧めします。


木ねじや鉄板ビスではこれ以上食いつきのいいドライバーはありません。


僕はそれらの工具をハンズオリジナルのメタル製の工具箱に入れて車載していました。


一気に揃えるなら、アストロプロダクツさんで販売しているオリジナルの工具セットもおすすめです。


モノタロウのドライバーセットも結構使えます。


アストロプロダクツさんは近くにあるので、足りない工具をすぐ二階に行けるのがありがたいです。


そうそう。


ラチェットハンドルとソケットには差し込む部分の企画がいくつかあって、日本では一般の人向けでは6.3mm、9.5mm、12.7mmが知られています。


この中で日本人には9.5角サイズのハンドルが手にしっくりくる大きさで使いやすいかと思います。


ただしホイール用のソケットやトルクレンチは12.7角が定番です。


身体が大きなアメリカでは12.7mm=1/2インチがホイール以外の通常整備の工具として標準だそうです。


ちなみに、アメ車はインチサイズ規格で製造されているためインチ規格の工具が必要になります。


ソケットもミリ規格とは全くサイズが異なります。


余談ですが、以前VW(ドイツ車)向けのカスタムパーツを買ったのですが、なぜか工具がうまくハマらず、なんでかと思ったら、アメリカ製のパーツのため、ナットやボルトがインチ規格だったなんてことがありました。


まだアメ車には手を出していませんが、今ではインチ工具も一通り揃えています。


工具は凝り出すとキリがなく、工具を集めること自体を最終目的にしてしまうなんてこともありますが、いいものを最初から買った方が間違いはありません。


ただし使いやすいかどうかや、用途に合っているかはわかりません。


詳しい人や店員さんに訊くのもいいかと思います。