パルサーGTi-Rは社員には売りません | 素人整備のガレージ日記

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昔国産車ディーラー勤め、現在は自営業主です。
車屋ではありません。

前に勤めていた会社での話です。

 

当時日産がWRC制覇を目指して開発したと言われた高性能なパルサーGTi-Rという車がありました。



その会社ではもちろん自社で取り扱っている車種しか通勤に使用できない決まりや、さらにその中でも限られた車種しか営業マンが仕事に使えないという決まりがありました。

※営業車ですが係長以下の営業マンは自腹で購入です。

 

で、パルサーは営業にも通勤にも使用していい車種でしたが、GTi-Rに限っては、社員に販売しないということになっていたそうです。

 

『なっていたそうです』と言うのは、僕が入社した時にはそうではなかったから。

 

『あまりに高性能なため操作しきれず事故を起こしてしまったら色々と困るので』

 

という理由でそう決まっていたそうです。

 

もちろん『社員の安全を考えて』ということが建前だったと聞いています。

 

でもそれお客さんに売るんだよね。

 

そんなにも危険な車をお客さんには売っていいのか?

 

って話が当然出てきます。

 

さらに社員の中にも当然GTi-Rが欲しい人もいます。

社員の家族にも乗りたい人はいるでしょう。

 

結局そういう人たちが別系列の他社に行ってGTi-Rを購入したそうです。

 

そりゃ欲しいんだもの。

 

自分の会社で売ってくれないなら別の会社で買うよね。

 

そういう事例がいくつもあることがわかって、慌ててその決まりを撤廃したそうです。

 

「まったく呆れるよね」

 

と上司が言ってました。

 

ちなみに。

 

僕がその会社を選んだ理由の一つは、

 

『MID-4を取り扱う系列になると予想したから』

 

ということも含まれています。

 

間違いなく当時乗っていたZ32型フェアレディZや他系列扱いのスカイラインGT-Rよりも価格が上になるとは思っていましたが、発売までに一生懸命働いてお金をためておこうと本気で思っていたのです。

 

実際にはMID-4は市販されませんでしたし、お金も貯まりませんでした。

 

けれどもし市販されて務めていた会社で取り扱うことになって、それなのに社員には販売しないと言われたら、僕も他社で買ったでしょうね。

 

だってその為に働いてきたのだから。

 

危ないからと言っておきながらお客さんには販売しているということは、『社員が事故を起こすと面倒だから』って魂胆が見え見えですね。

 

ちなみに、貯めたお金でロータスエスプリターボSEの中古車を買いに行ったのですが、何故かその販売店にたどり着けず買えませんでした。