素晴らしい出会いと貧乏でホラ吹きの僕 追記版 | 素人整備のガレージ日記

素人整備のガレージ日記

昔国産車ディーラー勤め、現在は自営業主です。
車屋ではありません。

僕はだいたい5年おきぐらいで、凄い人に出会います。

ディーラーに勤めていた頃はあらゆる業種、職業の沢山の人と毎日会うことができましたが、実家の小さな店で働くようになってからはお客さんもあまり来ないため、知らない人と会うことも極端に少なくなりました。

それでも5年ぐらいで素晴らしい人に会うのです。

前回は15年前。

同じ業界の関連業者さんでしたが、その必死さや熱意が遠くでなんとなく話が耳に入ってきた程度でも十分伝わりました。

どうすればあんな風にできるのか?

あの必死さの理由は何?

真夏の炎天下、同業者の立ち並ぶ通りを順番に飛び込み営業し、帰りにうちの店の前を通る頃には汗びっしょり。

倒れてしまうんじゃないかと心配になって後ろ姿を見えなくなるまで見送ったほど。

その人には見ず知らずの他人の僕をそこまでさせるものがあったということ。

次は10年前。

免許センターでの更新の際、講習をしてくれた講師の方の話し方にグッと引き込まれました。

実は過去に違反があったドライバーの講習のため、普通より講習の時間が長く、そこにいた誰もが、

早く終わらないかな

と思っているような状況だったのに、適切なジェスチャーを含んだ話ぶりに、次第に会場が引き込まれ、終わった頃には拍手喝采、帰り際誰もが

有難う御座いました

とお礼を伝えるほど。

僕もこの話し方をもっと見ていたかったし、

そもそもこんなに凄い人が、なんでここにいるのか

と不思議に思いました。

前職は何をしていたのか、どうすればこんなにも人を惹きつける話し方ができるのか訊いてみたかった。

5年前は、えーと、誰だっけ?

そうだ、あれは同業者さんの披露宴に社長の代わりに出席した時のことでした。

僕のテーブルについてくれたお料理や飲み物を配膳してくれた方が細やかなお気遣いで、常に先回りをしてかなり仕事ができる方だと感心しました。

長年同じことをやっていても毎回相手が違う訳ですから、初めて会う方の期待以上に動くのは難しいです。

そこはうちの支店のすぐ近くで、こんなところに素敵な式場があり、できる人が働いていることにそれまで気づいていませんでした。
目立つ看板も出てなかったしね。

けれど最後の最後でちょっとしたハプニングが起こりました。

宴会がおひらきになり帰ろうとしたところ、僕のテーブルと同席していた方のお返し物(引き出物)が無かったのです。

終わる前に各自の椅子の下にいつの間にか(気づいてましたが)準備してあったのですが、なぜか一人の方の分だけありません。

僕のを持って行かれますか?

と言ってみたものの、もしかしたら列席者ごとにお返しの内容が異なるかもしれません。

実際僕は自分の時にはそうしました。

親戚の若い女の子にはティファニーのグラスを入れてあげて。

おばあちゃまには、荷物にならないよう選べるギフトと軽くてかさばらないものを。

式場選びは事前にいくつもの候補を周り、さらに絞って自分で宿泊し、食事をし、会場が決まったら披露宴に出す料理も何パターンか試食。

お年寄りにはお箸を出してあげたいけれど、その方だけだと気にされるといけないから全部の席に箸を出すことに。

デザートのシャーベットがスプーンに張り付いて食べにくいため、スプーンを常温ではなく少し冷やして出すように。

お年寄りには和室のある部屋(これが有名ホテルだとなかなか無いのです)を予約して。

などとこれ以上無いぐらいに細かく考えました。

それが、相手への誠意であり、参列してくれた方への気持ちでした。

残念なことに長続きしませんでしたが。

話はそれましたが、そんな風にたくさんの思いが込められているとわかっていたので、強引に自分のお返し物をお渡しすることも出来ず、

いや、必ず持ってきますよ。
もしかしたら何か特別なものを用意してくれているのかもしれませんよね?

とフォローしましたが、

配膳の方がうっかり

用意して無いようです。

と言ってしまったため、ご立腹。

ひとこと言いに行く!

なんて剣幕でしたが、このような場でわざわざそんなことをするはずもない訳で、ちゃんとクールダウンされて大人のご対応をされていらっしゃいました。

帰ってからすぐにパソコンで、その式場と席についてくださった配膳の方の素晴らしさを口コミサイトのレビューに書き込みました。

自分のミスではないし、何より他の人にはない優れた能力があるのですから、落ち込まずに、これからも続けて沢山の人を幸せな気持ちにして欲しいと思いました。

最新の話しはですね…

その人はカード会社の勧誘の人でした。

家具のお店で僕が商品を見ているのを遠くから、目障りにならない位置で声をかけるタイミングを見計らっていたことはすぐに気づきました。

自分も車の営業をしていましたから、ショールームにやってきたお客さんが車を見ていることに気づいた場合、声をかけるタイミングや、かけかた、立ち位置、話す内容などは自分なりのやり方がありました。

心がけていた一番のことは、

邪魔にならないこと。

衣類のお店などでもいきなり背後にべったり付いて離れない人がいますが、自分で自由に選ばせて欲しいと思いますよね。

で、その人が声をかけてきたタイミングや、距離の詰め方がとてもスマートでした。

仕事ぶりが気になりましたので、僕は、

一通り見たら申し込みカウンターに行きます。

と伝えました。

カウンターに行った際に近くで見るとやはり全て違う。

僕みたいに無駄な肉や脂などがだらしなく付いてることはなく、自分のスタイルにかなり気を使っていることがまずわかり、さらには視界の端に入ってきた姿勢の良さだけではなく、制服の上着ですら真っ直ぐに袖を通し、襟もビシッと折り目がついている。

制服の着こなしすらこうも違うのか!

カードを申し込んだ後、扱っているカードの中で海外に行った際に一番役に立つものはどれかという質問をしたのですが、

事務的にはい、これです!

などという答え方はせず、いくつか質問をされ、うちの中ではこれだと答えてくれました。

もちろん僕は飛行機に乗れないので、自分の話ではなく家族の話で。

最後に扱っていないカードで海外最強のものは何かもし答えられたら教えて欲しいと尋ねたところ、色々思い出しながら考えて答えてくれました。

それは自分にとっては無駄な時間だというのに。

知識、経験、仕事ぶり、見た目etc.もう何から何まで完璧で、どうしてこんな人がここでカード勧誘しているのかやはり不思議でした。(失礼)

でも、だからこそ向いているとも言えます。

さらに、世の中にはこんなに凄い人がいるんだと嬉しくもなりました。

恐らくこれまでにはもっと重要な仕事をしてきたかなり能力があるとても優秀な人なのでしょう。

今の自分は、軽トラやボロい車に乗り、毎日両親にどやされながら、足の踏み場もないほど汚い部屋で暮らし、くすぶり続けて生きている。

これが他人から見える僕のすべて。

比べるべくもない。

貧乏臭くしてるのはそれが好きだからで本当はそうじゃないんでしょ?

なんて思われたりしないか。

駐車場に止めたのが軽トラってだけで夜中に通報されたことあったな。

いや、軽トラは好きで乗ってるわけじゃないし、会社所有の仕事の車だから。

見た目がだらし無く無能なように見えるみたいだからこんなこと言っても大ボラ吹きと言われるだろうから話半分に聞いてくださいね。

前に夜マンションのゴミ集積場にゴミを出しに行ったら、トラックで現れた夫婦に、

今日は何かいいのあった?

なんて声をかけられました。

僕のこと集積所から価値のありそうなものを勝手に集めて持って行く同業者だと思ったようで。
(この話、大爆笑されます)

まぁ、僕のことは置いといて、世の中には人知れず信じられないような立派な活動している人がいるんですよ。

実際に本人から聞かなければ信じられないって程の人が。

いや、そういう人とは普通話などできませんから。

お金の使い方って言うのかな。

品のない使い方する人いるよね。

貧乏人の僕がいうのはおかしいけれどさ。

立派な人というのは、自分の趣味の物を買うことはせずに、慈善団体に寄付するとか。

いや、もはや寄付とかではなく地球で最重要視されている問題を解決するために最先端の研究機関を自ら立ち上げ、優秀な頭脳を自費で集めて研究してるとか。

しかも自分の身体を実験台に使わせたりもして。

地球全体の問題ですよ!

それを金銭のみならず身を提供してまで個人で解決しようとするなんて。

ものすごい尊いです。

世の中にはいるんです。

びっくりするほど素晴らしい人。

一般には知られてないけどいるんですね。

いや、ボログルマに乗ってる僕の言うことだから、全部妄想だとか言われてしまうかもね。

まぁ、そうかも知れないね。

話半分に聞いてくださいね。

追記

カードが到着しているかとわざわざご連絡をくださったのに、そっけない返答をしてしまい大変失礼致しました。

伝えた内容よりも僕の言い方にがっかりされたと思います。

とても申し訳なかったと反省しています。

素晴らしい仕事ぶりでそちらに全く落ち度はありませんのでどうかそのままご自分の仕事に自信をお持ちになってお続けください。

またどこかでご活躍されているお姿を見かけできれば嬉しい限りです。

この場を借りてお詫びいたします。