市場の行き過ぎた(日米金利差を考えれば行き過ぎとも言い切れないけど)円安をどうするのか。世界中の市場関係者が注目する中、昨日、日銀金融政策決定会合の政策内容発表があった。

 

まさかのノーサプライズ(爆)。

 

発表前まで155.5円前後で推移していたドル円はこのノーサプライズを受けて一気に円売りへ傾き、たったの5分足3本で156円ブレイク。

ここ直近一週間ぐらいの間に、財務大臣の鈴木のヲッサンは:

 

・「イエレンちゃんと為替の過度な変動はヨクナイね! って合意したよ」って米国からの帰国会見でドヤ顔。

・度々の口先介入がオオカミ少年化してきたもんだから、「実行する準備は整った」なぞとまたもドヤ顔。

 

してこの、日銀ノーサプライズである。しかも植田総裁曰く、「物価上昇に円安はかんけーねー」とか頓珍漢なコメントを放つ。円安容認ともとれるこの発言を受けてなおさら円売りに拍車がかかる。

 

俺も含めて多くのトレーダーが、「アホマジか?」と思うと同時に、「OKわかったそうやってアホなフリして市場を油断させといて介入期待の売玉を焼き切ってから夜中にいきなり介入ブチかまして今度はロングを殺す気だな」って考えたに違いない。

 

日本時間16時過ぎ、156円ミドルを上抜け(日銀発表前からわずか4時間で+100pips)、157円に迫ろうという流れでも未だ介入の気配無し。

そういえば前回、17時過ぎに介入発動したときがあった。その時俺は出先でスマホでレート見てて、いきなり動いたんで発作的にショートぶち込んで秒で100pips以上取ったときがあったのを思い出したんだ。

 

で、まさか今回も? いやいやそんなこともうあるわけないべ・・・ と思いつつも念のためにスタンバイ。

「キタ~~~っ」。まさかの北! 即ショートぶち込むもほとんどスベらず約定。おかしいぞ。介入だとこんなにちゃんと約定しないハズ。それともOANDAがすごいのか? なんて思いつつもレート見てると思いの他勢いが弱い。

 

「しまったこれ介入じゃない」。速攻で手仕舞い。それでも爆益80pips弱取れた。これが後々命拾いのタネになる。

 

と、前置きが随分長くなった(ってここまで前置きかい!)。

 

で、ナイト。

 

米PCEが21時30分にある。恐らくどっちに行くにしても動きがあるだろう。21時頃から参戦。

すでにレートは157円目前でさらにどんどん円売りの流れ。

これはPCEをネタに157円ブチ抜いてくるな・・・と、心積もりしつつ流石に日本の財務大臣アホなフリしてるけど本当にアホじゃなかろうから、157円抜けば介入発動してくるだろう・・・と。いつだったか金曜日の23時に介入発動したときあったもんな。

 

なーんて思いながらPCEを迎える。

一瞬円買いに触れるもこれはダマシだ。飛びついてはいけない。少なくとも足3本は様子を見よう。

 

と、やはり円売りの流れは継続。22時半過ぎ、5分足のMAがパーフェクトオーダーの初期段階を形成しつつある。このまま157円ブレイクするのか? と思ったその時、あろうことかショートをぶちかましてしまう。

 

これは完全に俺ルールではない。俺ルールならここは買いサインだ。だが、いくらなんでも157円を指を咥えてダマって見てることはないだろう。なんつったって「実行する準備は整っ」てるんだから。

レートは順調に円安を刻み、23時過ぎ、157円触る瞬間に介入警戒か一瞬少し大き目な売りが出るも23時半過ぎには遂に157円ブレイク。

足が2本3本と高値切り上げ陽線を刻んでいくも、「あれ?」介入の気配無し。

この時点でロスカすべきだったのだ。

そもそも、起きるかどうかわかりもしない介入に期待してシナリオ描いてる時点で負け確定なんだけど、そのシナリオに疑義が付いた時点で速攻手仕舞えば夕方の爆益分で全然プラスだったのだ。

 

しかしかかここけし。「ひょっとして手仕舞った瞬間介入かも?」みたいなあってはならない心の迷いに引き摺られ、結局24時過ぎまで引っ張った挙句に壮絶ロスカ。夕方の利益がほぼ吹き飛んで〆て超微益となってしまった。

 

俺はこのトレードから改めて大きな教訓を得た。

 

・財務大臣がアホなんじゃない。アホなのは俺自身だ。

・トレーダーとして思考するならば、起きるかどうかわかりもしない外的要因に期待するなんてアホの骨頂。

・目の前の値動きのみが全て。将来は絶対誰にも予測できない。

・全部俺のせい。

 

まぁ、改めて見返してみれば当たり前のことばかりだ。

 

これに怯まずまた頑張るよ。

でもあの夕方の爆益があったおかげで本当に助かった。一日通しではどうにか利益残ったからな。