1、門閥貴族の出現…名族・勢族・世族。
①大土地所有の発達…後漢末以来の混乱→流民激増。豪族の土地兼併→流民を奴婢として使役→地方の指導権を確立。
②門閥貴族の形成…有力豪族→中央の高位・高官を世襲的に独占。
③貴族社会の確立（南北朝時代）。
北朝…異民族の支配→帝権強大→中央集権体制強化。
南朝…漢人亡命王朝→帝権弱体。漢人貴族・豪族が南渡→流民吸収・大土地兼併・江南開発。
2、魏晉南北朝時代の諸制度。
①三国時代の魏。
官吏登用制…郷挙里選廃止。九品中正制採用→州郡に中正官（地方豪族より任命）をおき、郷里の評判によって人物を9品にわけて政府に推薦（郷品）、政府は郷品によって官品（官吏の等級）を授与。豪族の貴族化推進→”上品に寒門なく下品に世族なし”（西晉）。
土地制度…屯田制→軍屯（辺境）・民屯（内地）設置。
②西晉…武帝が実施。
封建制復活…一族を要地に配置。
土地・税制…占田制・課田制。戸調式→各戸に現物税を課す（絹・まわた）。
③東晉・南朝…戸籍整理法→土断法→華北からの移民を原住地の戸籍に登録。
④北魏…孝文帝が実施→北朝諸王朝が継承。
均田制…女性・奴婢・耕牛にも給田。露田（穀物栽培地）・麻田→収公。桑田→収公せず。
三長制…三長（隣長・里長・党長）をおき、戸籍作成・徴税・均田・治安を担当させる。
⑤西魏…府兵制→兵農一致の徴兵制。
⑥経済の発達…江南開発躍進→水稲耕作発展、茶の栽培普及。華北→小麦栽培普及。