『夢じゃなかったんだ・・やっぱり・・』


そう言いながら、悔しそうにひたいに手を当てる彼女に

僕は昨夜起こった事を慎重に言葉を選びながら伝えた。



彼女は僕の横に座り、申し訳なさそうに肩をすぼめながら

僕の言葉に何度も小さく頷(うなず)いていた。




『ごめんなさい・・油断してた・・。』


そう頭を下げる彼女に僕は、とんでもない!と頭を下げ返した。



『僕こそ約束してたのにテープ、まだ人に貸したままでごめん!』

彼女に謝りながら僕は西田の事を頭に過ぎらせた。




『西田・・大丈夫かな。そういえばビデオテープを貸してから
此処のところずっと店に来てないんやわ・・。』


僕の言葉に彼女もまた不安そうに頷(うなず)いた。



『仕事を休むことなんて殆ど無かった人やし・・。』


不安げに考えこむ僕に彼女は冷たいコーヒーを差し出しながら言った。

『今日、そこの会社の社長さんに話を聞いてきたら?』



僕は小さく頷くと、不安を払うようにコーヒーを一気に飲み干し、

急いで職場へとむかった。



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