テレビの画面には使い捨てカメラを構えて旧トンネルの入り口の

写真を撮る高橋の姿がコマ送りで再生されていた。



彼が写真を撮った瞬間、フラッシュの光りが

旧トンネルをぼんやりと映し出し、

そこには、放射線状の明かりをまんべんなく覆うかの様に

あきらかにこの世のものではない無数の腕

写真を写す彼に向かって真っ直ぐに伸びている映像が映し出された。





『うわっ!!!』


『まじかっ!?』


『すっげぇぇぇっ!!!!!』


一同は画面に食い入りながら動揺を隠せない様子で声を荒げた。




当時の動画は余り鮮明な画像ではなかったものの、


それでもはっきりと『腕』と判るものが、わずかながらも


テレビ画面に映し出された事に、一同は興奮覚めやらぬ状態で


何度も巻き戻しと再生を繰り返しては映像を確認した。





暫くして落ち着きを取り戻し始めた一同は、当初の目的であった

女の子が聴いた声を確認するためにビデオを進めた。




問題の場所の映像が映し出され、

ビデオは確かに声らしきモノを捕らえていたが

何を言っているのかまでは判らない位の小さな音で

先ほどの腕の映像ほど、皆が興奮するものではなく

また、女の子が聴いたと言う「かえれ」と言う声も、

ビデオでは確認する事はできなかった。




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