『君は何も感じてないのかな?』


彼女が呆れた声で高橋に声を掛けた。



『ちょっと首と肩が痛いっす・・』


何故か照れくさそうに頭を掻きながら笑う青年に

彼女は更に深いため息をついて言葉を続けた。



『君の背中に20人以上の霊がおぶさってて‥私には君の顔もよく見えないんだけど‥』



そう言いながら彼女は高橋を外へ出るように手で促し、

僕には部屋で待つように伝えて廊下へ出て行った。



僕は高橋に沢山の霊が憑いていたみたいだと居間で待っている

他の仲間たちに伝え、動揺する仲間にとりあえず僕たちは

彼女たちの帰りを待とうと話した。




暫くして

『いや~わりぃわりぃw なんか背中軽くなった気ぃするわ~』

と高橋が、罰が悪そうな苦笑いを浮かべながら彼女と部屋に入ってきた。


彼女が少し疲れた様子で部屋に入ってきて、眉間にしわを寄せ、

小さな部屋に缶詰状態に座っているみんなの顔を一人一人確認し、


『全く‥そんな所に面白半分で行くと本当にロクな事ないんやからね。』

と厳しく、少し呆れた口調で伝えた。


彼女の言葉に全員が『はい・・』と肩をすぼめた。





『まぁ‥でもこれで一安心やね。』

僕は周りに気を使って明るく声を掛けた。


『これもまぁ良い経験やねww』

僕の言葉に便乗し、西田が僕の肩を叩いた。



少し和んだ雰囲気になった所で僕は彼女に

トンネル内で起こった事の説明を始めた。




彼女は時折、小さくうんうんと頷(うなず)きながら話に耳を傾けた。




あやがトンネルの入り口で転倒した所まで彼女に

説明した時、大竹が僕の肩をチョンチョンと叩き

ビデオを手に持ってニンマリ微笑んだ。


『百聞は一見にしかずやろ♪このビデオみんなで見ようや!』




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