友人が満を持して独立。
お祝いに好きなものをご馳走すると言ったら指定されたのがこちら。
西麻布でフレンチか。う~ん、遠慮がない。
このあたりはあまり縁がないけどさすがにオシャレ。
知らなければ絶対に躊躇してしまうような佇まいの店が並ぶ。
ウェイティングスペースがおしゃれ。
テーブル席とオープンキッチンとテーブル席。暖炉があります。
バイオ燃料を使用しているので一酸化炭素がほぼ出ないとか。
ちょっと緊張しながらお店に入りましたが、丁寧で程よい接客。
運よく個室がとれたのでホッとひと息。
15,000円のコースとワインのペアリング6,900円を注文。
11品の料理と11種のワイン。楽しみです。
それにしてもこの雰囲気でペアリング6,900円はリーズナブル。
有名なシェフらしく料理はかなり期待してます。
ネーミングがおしゃれ。想像できるような見当もつかないような。。。
◇幸いなる出会い
アミューズ
初っ端から強烈なインパクトです。
トマトを飴でコーティング。つぶさないようにそっと捥ぎ取ります。
甘さと酸味がバランスよく口に広がります。
七尾湾の海底をイメージしたというお皿と盛り付け。
黄色ズッキーニをくりぬいて雲丹をのせさらにキャビア。
能登の蛸のコンフィはさくらんぼと合わせます。
バナナと赤パプリカのドレッシング。
アカニシ貝はコリコリした食感で岩海苔との相性抜群。
トリュフと生の順才もしっかり感じられ間違いなく秀逸。
ワインのペアリングなので当然シャンパンかと思いきや
ベルギーのホワイトビール登場
でもこれが白ワインに近い華やかな甘みがあり
一気飲みを我慢するのがつらかった。
◇甘美なる憂愁
フォアグラのコンフィ 毛蟹 マンゴー ショコラシャンティ
苦味、甘味、酸味、塩味、旨味と五味全てを感じるスペシャリテ。
濃厚で毛蟹やマンゴーはもちろんエキスにオマール海老を
使っているらしい贅沢な一品です。
ショコラシャンティも存在アピールしてます。
2杯目は店名にもなっているAZURのロゼ
スッと入る感じで飲みやすい。
◇初夏の風物詩
江戸前穴子のロールフリット 茄子のプランチャ焼
パクチーセサミヴィネグレット
穴子と言えば江戸前。でも今はかなり希少です。これまた絶妙。
穴子のふっくらしたやわらかさ、パクチーの香り、
新生姜の食感がベストマッチです。
ここではキンキンに冷やした白州のハイボール
口の中をスッキリさせてくれます。
やっぱりハイボールに一番合うのは白州だな。
◇清澄
クリスタルウォータースープ
人参やトマトを使っているらしいのですが雑味を全く感じない。
でもそれより器にやられましたね。
◇新緑の七尾湾
鱸のガストロバック 七尾湾の岩牡蠣 フェンネルクリーム
夏が旬の鱸は白身には珍しく身に力強さがあります。
ソースとの相性もよく白海老や岩牡蠣も美味しい。
ソーヴィニヨンブラン
ソースがクリーム系なのでこれまたサッパリしたワイン。
◇ゆらめく微光
能登湧き水とアズールのジュレ 青柚子
◇里山からの贈り物
上越笹ヶ峰高原牧場 短角牛の藁焼 天然山ぶどうと本わさび
モストコットソース
牧場が描かれたひと皿。緑や赤の色合いがきれいです。
藁焼ならではの香りと程よい歯応えの赤身の肉は
旨味がしっかり感じられます。
カベルネソーヴィニヨン
ふくよかなタンニンのしっかりした味。コレ好きです。
◇大地の恵みに包まれて
中能登町あんがとう農園 花付ズッキーニ 絹もずく
これまた好きなリースリング
甘味と酸味のバランスがいいですね。
なんとここでシャンパン登場。
〆にシャンパンとは斬新です。
芳醇で飲みやすい。〆なのにずっと飲んでられそう。
◇碧の彼方へ
チェリーパイとリコッタ ピスタチオのセミフレッド
◇小さな宝石たち
プティフール
単純にすごいお店だな、という印象。
素材はもちろん細部にわたってこだわりがすごい。
ひと皿ひと皿にテーマやストーリーがあって、
しかもそのクオリティが高いのなんの。
器は有田焼にこだわったすばらしいものばかり。
器に合わせたのか料理に合わせたのかわからないけど、
どちらも真剣勝負、妥協なし。
見事な日本とフランスの融合です。
ソムリエの知識もすごい。
決して押し付けではなく、どこか自分たちも楽しんでる感が
いいです。
最後に植木さんにもお会いできました。とても気さくで丁寧な方。
こういう人のところに人は集まるんでしょう。
友人の独立祝いでしたが、自分にとってもご褒美になりましたね。
なかなか来れる店じゃないけど、何か嬉しいことがあったときにまた利用したい。