故郷で暮らす老母が雪かき中に骨折した。
突然介護を託された男の人生に光は射すのか?
「今そこにある危機」を、真っ正面から見据えた問題作!
絶望のどん底を抜け出した先に見えるもの、
それが希望であることを願う。

「この苦難は、いつ誰の身に降りかかっても
おかしくないことです。
特に私のような年代になれば、
むしろ起こりうることとして考えておかねば
ならなかったことです。
あえてそれに目を瞑り、
最悪の事態への備えを怠ってきた。
仕事を行う上では、あらゆるリスクを想定し、
万全の方策を講じることを常に念頭に置いていたのに、
最も身近な家庭内のリスクに注意を払わなかった。
それは誰の責任でもありません。私の責任です――」
「プラチナタウン」もそうだけど、
しっかり取材して書かれてるんだろうな、という印象。
国や家族が抱える問題をしっかりとした視点、
自分なりのアプローチで書かれているので、
思わず唸ってしまう、ノンフィクション的な要素も。
まあ小説だけに「そんなうまくいくかい!」ってなとこも
当然ありますが・・・。
現実はもっと厳しいものでしょう。
政治家さん、この本貸すから真剣に考えてくれます?