はるかなるウルトラQの記憶
モノクロの映像美
原始的な特撮の生々しさ
毎回迫りくるスリルと緊張感
🕷️ モノクロ特撮の金字塔が45年の時を経て
総天然色ウルトラQへ 🕷️
🕷️ 今回のアンバランスゾーン🌀も
蜘蛛🕷️の登場となります
蜘蛛🕷️が苦手な方は扉🕷️を覗かないようお願いします
🙇♀️
完成作品
『クモ男爵』とシナリオの差異
上のシナリオには冒頭の灯台シーンがない
洋館には妖しく微笑む女が住んでおり
万城目たちは彼女の了解を得て体を休める
また
地下室で葉山を襲った大蜘蛛🕷️タランテラ
の体には女の顔がついていて
洋館に辿り着いた人間を餌にしていた
さらに蜘蛛の糸🕸️で今日子が球体に
閉じ込められる場面
女の父を名乗る老紳士が出現して
万城目に挑んでくるシーンも用意されていた
中央がほぼ完成作品と同じ内容
左は完成後に作られたシナリオ
A little detour ちょっと寄り道
ロケ地を訪ねて 🎥
職員が襲われる灯台
観音崎灯台
*ロングはミニチュア
クモ男爵のファーストシーンで
職員が襲われる灯台です
夜間のシーンの為
灯台の本来の意味からも
照明を当てる事が出来ないので
外観はミニチュアで
中だけが使われています
*予算的にも、場所的にも
人より大きな灯台を
当時のフィルム感度(ASA100以下)で
映す照明機材を運ぶのも
電源を確保するのも
ミニチュアより予算が必要でした
よく見ると
灯台上部のデッキ下の支えが
模型は在りません
かなり狭いので角度を合わせても
レンズが違うとまったく同じに映すのは
難しいのですが若い職員が転倒後に
タランチュラ🕷️が出て来る所です
縦スクロール的に
建物上の部分を上に3枚↓にしてみました
作中の階段上のハシゴ階段部分は
今は少し登りやすい物になっていますが
下の方と違う金属で
やや急なままです
手すりの一部分は
当時のハシゴ階段から替わってないそうです
*普通だとありえない角度📐です(・・?)
階段の下の方は
建物内部も少し余裕(太い)があるので
普通の勾配の階段です
2人の職員が
連絡を受け話し合う所は
灯台の海側にある1階ですが
今は使われてなくて物置になっているそうで
木枠のガラスドアも写真のように
もうありませんでした

海沿いの道を行き図2⚫︎の右下から
急激な坂道(階段)を
上がっていくと>灯台です
40過ぎの方は
それなりにプチ登山ですが
登りは
少し覚悟して登りましょう♪(^ ^

東京湾海上交通センター(1977年〜)に
その任を引き継ぎして参観灯台として存在
1868年レオン・ヴェルニー(仏)技師により
作られた日本の
洋式灯台第一号
1代目・資料館記念スタンプ
1923年に2代目に新造するも
半年ほどで関東大震災で崩れ
1925年に現在ある撮影に使われた
3代目の灯台になります
神奈川県横須賀市鴨居4-1187
入場料 参観寄付金 (中学生以上) 300円
車迷う
蜘蛛🕷️に体当たり
生田オープン(跡) (東宝生田オープン)
*沼は美セン・ステージ内
ウルトラシリーズのロケ🎥で
何度も便利に使用された
東宝の生田オープン(撮影所)が
よみうりランドの東側
現在の菅馬場3丁目近辺に在りました
図S42年
古い地図で
当時かなり田舎なので
少しアバウトな地図ですが
福昌寺(現在も有)の南に東宝KK管理地と言う
表記が確認できます
その場所が通称生田オープンと
呼ばれた場所で
現在の菅3丁目辺りなのが解ります
生田・よみうりランド近辺
↑図左下の小さい青い印🟦が
今も在る日本テレビ生田スタジオです
その西側(図の左側)すぐに
よみうりランドが在ります
万城目のスカイラインスポーツが対峙して
タランチュラ🕷️に体当たりして倒すシーンも
生田オープンが使用されました
背景的には夜間シーンなので
証言ですが公道では操演もあるので
やりにくい内容です
車が飛び出してくるシーン
長沢浄水場前
耐震強度の改修後の建物
山田守建築事務所の方かわ
元のデザインを活かして改修していて
守衛所なども
万城目たちが後の車を待つ所 図⚫︎
2台の車が降りて行く坂も図⚫︎の所です
🕷️ Spider Baron 🕷️
クモ男爵 🕷️
「クモ男爵」のテーマ
それは洋館での惨劇である
物語は、濃霧警報発令下の灯台から始まる
異常信号の報告を受け
点検のために点灯部に登った二人の灯台職員
彼らを待ち受けるものは
人間よりも一回りも大きいクモ🕷️だった
その頃
万城目・由利子・一平のトリオは
詩人の葉山(演・滝田祐介)ら三人と連れ立って
パーティから帰る最中だった
由利子は遠くに見える灯台で何が起きているかも知らず
霧と灯台と史蹟、すてきじゃない
と上機嫌だ
野宿を決め込んだ六人は車を離れ
民家のある所目指して歩き出す
いつしか、彼らは深い霧に包まれ
森の奥に誘いこまれてしまった
底無し沼に足をとられ
あやうく溺れそうになる一平たち
彼らは明かりに導かれ
沼にかかる細い橋を渡って
ようやくたどりついた洋館に
一夜の宿を借りることにした
その館は中に入るとクモの巣🕸️だらけ
人が住む気配もない
あの明かりは誰が灯したものだろうか?
葉山は
手にした燭台に火を灯し🕯️
クモの巣🕸️を払いながら歌うようにつぶやく
クモの館は火事ですぞ
(このセリフはラストへの伏線になる)
室内には
ガーゴイルや仮面に似た装飾が随所にほどこされ
大広間中央には
葉山にダリ的だねと評される肖像画がかかっていた
その異形にうながされるかのように
万城目は明治初期の
クモ男爵🕷️にまつわる話を語りだす
その人物はクモを愛し
あらゆるクモを集めて研究🧪していた
ところが
彼の一人娘は結婚式を翌日に控えながら
誤って毒グモ🕷️に刺されてしまう
もがき苦しむ娘は底無し沼に落ち
死んでしまった
男爵は気が狂ってしまう
だが
その男爵の下に娘は帰ってきた
巨大な毒グモに生まれかわって・・・以来
クモ男爵と娘は今もその館に住み続けているというのだ
一同はこの怪談に震え上がる
万城目と葉山は
薪を求めて館の中を探し回る
見つけたベッドに横になった万城目は
天井に下がる巨大なクモ🕷️を見た

あわてて大広間に戻る万城目
遅れて現れた葉山は倉庫で見つけた洋酒を手にしている
葉山は酒の補充のため
一人でまた倉庫に入っていった
突然聞こえる葉山の悲鳴

大クモが、葉山に襲いかかったのだ
その頃、厨房にいた今日子
(演ずるは『007は二度死ぬ』の
ボンド・ガール若林映子)
も白い糸を吐く大クモに襲われていた

万城目たちは気を失った葉山を連れて
大広間に戻る
その天井には待ち受けるクモ
手元にあったナイフで応戦する万城目
何個所も刺されたクモはやがて動かなくなった

今日子を救い、館の外に逃れる万城目たち一行を
もう一匹のクモが追い掛ける
館と外界をかろうじてつないでいた橋は
まさに落ちようとしていた

急いで渡る六人
水面を歩いて追い続けるクモ
万城目たちは、自動車にたどり着くや急発進させる
ボンネットにのしかかるクモを振り落とし
轢きつぶす万城目!

クモが車に轢かれると共に
洋館はくずれ始める
やがてロウソク🕯️の火が燃え移ったのか
館は突然の炎🔥に包まれ
土台もろとも周囲の沼の中に崩れ落ちていった

(このラストシーンはエドガー=アラン=ポー
『アッシャー家の墜落』を連想させる)
なお
この話には二匹の大クモ(タランチュラ)ばかりではなく
今までどの怪獣図鑑にも掲載されたことのない
謎の怪獣(?)が登場している
ラスト
洋館が崩れ落ちる場面で
🔥炎の中🔥
壁を背後から突き崩す巨大な白い手が映っているのだ

プリンススカイライン
スポーツ

竹原たちの車のヘッドライト直ってるし😅
淳たちが乗っている
プリンススカイライン・スポーツは
東宝の大プロデューサー・藤本真澄氏の
所有車だったとか
滝田祐介さんが運転していた車
イデ隊員こと二瓶正也氏の愛車は
ヒルマン・ミンクスという自動車
イギリスの会社の自動車を
日本のいすゞ自動車がノックダウン生産
(部品を輸入して組み立てる方法)で
制作されたものでした
1953年から1956年まで生産されていた
とのことなので
撮影当時の1965年頃には
もう10年以上経った愛車でした
Ultra Q creator ウルトラQ創造者
『Q』には、現在、
表面化しているいろいろな
社会的問題を内在している
エピソードがいっぱい
ありますよね
{ウルトラQ} 脚本
上原正三
SHOZO UEHARA
多くの特撮作品のメインライターを務め
特撮作品のみならず
子ども番組の基礎を作ったともいえる上原氏
その源泉は
『Q』時代の経験から得たものもあるだろう
『Q』の当時
どのような経験があったのだろうか
🎤 上原さんと『ウルトラQ』の関わりについて
お聞かせください
東京オリンピックの年(1964年)に
同郷の金城哲夫に誘われて
当時の円谷特技プロダクションに
遊びに行ったことがありました
そこで円谷一はじめさんに
紹介してもらったんですが
金城は
僕が脚本家志望だと知っていたので
僕を一さんに推挙してくれたんです
これから『UNBALANCE』が始まるし
脚本家の数も多い方がいいだろうと
でも
僕はまだ特に実績がなかったから
一さんから何か賞でも獲っていると
箔がつくし、対外的にも紹介しやすい
なんて言われてね
半分は諦めを促す意味で
そう言われたのかもしれません
でも
僕としては
よし、賞を獲れというなら獲ってやれ
と決意を固めて
脚本を書いた
それが芸術祭の脚本公募で
佳作入選になったんです
その授賞式があったときに
報告と挨拶をかねて
また円谷プロに行きました
そのときに
でき上がっていた
「宇宙からの贈りもの」と
「五郎とゴロー」を
社内で映写してくれたんです
もうビックリですよ!
TVドラマでも
こういうものが作れるんだ!という驚き
その驚きが
僕にとっての『Q』との初遭遇ですね
それから
一平くんが助けを求めながら沼に沈んでゆくシーン
あの沼のセットは
美セン(東京美術センター)なんです
スタジオの入り口に深さ10〜20センチの
ちょっと大きめな沼を作って
一平くんが沈む場所だけ
土管のようなものを入れてありました
うまい具合に沈むように西條さんの腰に重しを付けて
ぶっつけ本番での撮影でした
円谷一監督の
ヤッちゃん、懐中電灯だけは
沈ませないで最後まで
水の上に出しておいてね
との素晴らしき注文にもシッカリ応えて
無事本番は終わりました
(江戸川由利子役・桜井浩子)
こんばんは🕷️
クモ🕷️アンバランスゾーン🌀に迷い込んで下さって
ありがとうございます
『クモ男爵』の裏側に興味のお有りの方は
残りの扉🕷️もお開け下さい
苦手な方は光のかけら☆にお回り下さい
🙇♀️
1966年に放送され
日本全土に空前の怪獣ブーム
を 引き起こしたウルトラマンシリーズの原点
『ウルトラQ』が
ハリウッド最先端の映像デジタル技術により
2年の歳月をかけて
HDリマスター&カラー化が行われ
45年の時を経て
2011年に『総天然色ウルトラQ』として
蘇りました
画像
中国🇨🇳の動画サイト youku
より お借りしております