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五月やみ
あやめも分からぬ 道筋も
尋ねて歩め おぼろ夜の月
野中婉
(『安履亭文書』より)
( 野中婉 役・岩下志麻 『婉という女』1971年作 )
これは
親戚の娘が後妻として嫁ぐときに
野中婉が贈った歌だそうです
五月闇さつきやみは
今でいう梅雨のころの暗闇のこと
文目あやめは
綾あや織物の織り目のことですが
物事の道理という意味で使われます
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五月闇のように
どうなるかわからない道でも
歩いていってくださいね
おぼろにかすんでいる月をたよりにして
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彼女自身も
このような思いを抱きながら
人生を歩み続けたのでしょう
土佐藩家老
野中兼山の娘として生まれた彼女は
父の失脚に伴って
四歳から四十年間もの間
獄中で過ごさなければなりませんでした
兄弟姉妹が次々と亡くなっていく中
彼女は生き残り
女医となるのです
想像を絶する彼女の一生
でもおぼろ夜の月を
心に抱き続けたからこそ
生き続けることができたのかもしれません
現代は夢も目標も
同じような意味で使われていますが
私は
夢とは
このおぼろ夜の月のようなもの
だと思っています
はっきりとした形があるものではなく
将来のあたたかいイメージ映像の
ようなものだと
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具体的な目標だけを追いかけていると
自分を見失ってしまいがちです
達成できなかった時だけでなく
できた時でも
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そんな時
たとえおぼろげでも
遠く光を放つ月のような夢を
どうか思い出してくださいね
のなか・えん
江戸時代中期の医師
万治3年(1660)
〜
享保10年(1725)12月29日
高知藩士の父・野中兼山が失脚し処罰
連座して
以後四十年間幽閉されます
婉はその間も学問を怠らず
谷泰山より儒学や詩歌、書を学びました
元禄十六年にようやく許されて
郷里で開業します
終生結婚せず亡父らの鎮魂に
努めたといわれます
野中婉女史の画像が無く
『婉という女』の岩下志麻女史の
画像をお借りしております
こんばんは✨✨✨✨
月人🌕に触れて下さって
ありがとうございます
元旦🎍 突然襲った天災
能登半島地震で
被災された方々にお見舞い申し上げます
これ以上被害が広がらないよう
祈っております








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