はるかなるウルトラQの記憶
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ウルトラ怪獣の明日へ
火星怪獣ナメゴン
-2 火星怪獣の身長とは?
長さとサイズ
ナメゴン🦭は
前方向から撮ったカット🎬が多く
ソフビ(ソフトビニール)のディフォルメ
されたイメージが強いからか
かなり全長が短く表現される事があり
フィギュアなどよりも
けっこう長く幅のあるボディをしています
プレミアムBlu-ray BOX Iの特典フィギュアは
新しいのも在り良く出来ていますが
タイプ①〜③の状態を1つにするのには
難しいので仕方無いですが
ナメゴン🦭の形としては過去のモノとは
一線を画すので嬉しい1体です
サイズは
設定では身長30メートルと在りますが…
どこからどこまで?の長さなのか・・・
解りません(^_^*
設定は別にして
撮影用のナメゴン🦭は現存する
目のパーツの径が約8cmなので
そこから画像で分析すると
高さ(目の上からヒレ下部分)が約95cmで
全長(ヒレ上のボディ〜尻尾の最後尾)
が約125cm
背中の山なりの最も高い部分までの
高さが約35cm(可動で変化)になります
洞窟と触角★出現
ナメゴン🦭は
最初(放映はゴメス・リトラが先)の怪獣
で アンバランス時には
悪魔ッ子や変身、あけてくれ!などより
宣材になると思われたのか
写真も比較的多くあります
洞窟から出るカット🎬のリテークの
スチールも残っていて
目と触角の長さと画面サイズを
考え工夫しているのが解ります
放映📺では内部から洞窟を崩すカット🎬は
目玉が上ですが
次のカット間に登りながら出てきてると言う
動きを想像させるカット割りの画の為に
洞窟のセットの上方を削り
目玉の上が出てきはじめると
やや右廻りの下方向から空抜けに撮った
目の後ろが空になるように撮っています🎥
後にレッドキングⅡやゴモラがカッコよく
岩山から出てくるシーンが自然に見えるのも
ナメゴン🦭が切り拓いた跡が在ります
中身は地球製?
歩行ギミック
歩行ギミックは
『モスラ対ゴジラ』
『三大怪獣 地球最大の決戦』
のモスラの幼虫のギミックを
使用しているのは有名ですが
作中的には「歩行」・・・なのかもですが(^_^*
撮影的には前身するアクションと
背中がモコモコして前進してる運動として
アクションは別なので分けて記載します
・前進アクション
モスラの幼虫は
人間が入るタイプから数種在りますが
基本的に直進の前進が主なので
このサイズではギミックと言っても
コマ(車輪)が付いているモノを
ピアノ線で*引っ張っているだけで
このナメゴン🦭も
そのギミック?と同じだと思われます
*逆に速度を細かく調整できモーターより生物らしい
と言うのも
ナメゴン🦭は前進カット少なく…
フルサイズ(全身)の前進は
無いに等しいのですけども
前進しているカット🎬は
モスラと同じく引いてる操作のピアノ線を
見えないように手前に岩などを配置しています
・モコモコアクション
背中(?)が交互にモコモコ盛り上がる表現で
前進してるアクションを表現するギミックは
内部にある逆U字型
(前から見ると逆U・図水色)のパーツが
変則回転運動で押し上げる事を
繰り返しています
この回転は電動です…ですが
このアクションもナメゴン🦭には
不自然なのか?解るカット🎬は短いのが
少しある程度なので
あまりナメゴン🦭のアクションと=な
認識は少ないかもしれません?
↑図はモコモコのみの解説なので簡略で
3つの逆U(水色部分パーツ)で書いてありますが
モスラは4つ以上在り
サイズや撮影の使用で異なります
・リフトアクション
モスラの幼虫は
主に糸を吐く時に
体の前の方を上に持ち上げて
吐くリアクションをします
このギミックも一応ナメゴン🦭にも
内蔵されていたようですが…
ナメゴン🦭は横から見ると
尻尾と首?↑図赤線の2箇所に
シワが多いのが解ります
1つは洞窟の中で
産まれた後に進むカット🎬で
首から前がグイ〜と伸びるカット🎬を
↑右のように撮って🎥いて
このギミックと
頭頂部のピアノ線で動かそうとしたのか
と思いますが(撮影🎥はしたのかも?)
完成画面🎞では動きは確認出来ませんでした
ですが
表面には可動シワ的なシワや
スジと言えるくらいの跡は見られます
*
このシーン🎞は
背中のモコモコは無いのでアシカ🦭の動きに
近くハイスピード(再生スロー)でも無く逆に
アシカ🦭的な動きとしては
凄くリアルですが・・・ナメクジや
モスラの幼虫的には見えません
*ディアゴスティーニ公式データファイルの
ナメゴン🦭の頁にも
体は伸びてないですが
卵🥚が映ったNGシーンの写真が掲載されています
怪獣白書回顧録⭐️
一の谷宇禮雄・著
火星怪獣ナメゴン🦭-1
怪しく滑る巨大ナメクジは
地球人への警告?
帰還機能を持たない
無人火星探査用ロケット🚀の中に
金色の玉状の姿で2つ積まれ
何者かによって地球🌏にもたらされた
宇宙開発局に保管されていたが
窃盗犯によって盗み出されたひとつは
大蔵島の洞窟火山湖で
もうひとつは一の谷博士の研究所で
それぞれ孵化するように巨大化
身の丈30メートルにも及ぶ
ナメクジのような宇宙怪獣で
突き出た一対の大きな両眼からは
人間を硬直死に到らしめる怪光線を
奇怪な電子音とともに発する
大蔵島の1体が海中に没し溶解したことで
塩水に弱いことが判明
これによって研究所で孵ったもう1体も
一の谷博士が用意させた塩水で
退治されるであろうことが
劇中のラストに示唆される
怪獣
が送り込まれた理由は一切不明 おそらくは火星に棲む知的生命体が
地球人の勝手極まる宇宙開発競争に対して
警告の意味合いで
送って来たものと推測される
意匠と造型 - 1
ナメゴン🦭を形作る最大の特徴は
一もニもなくあの大きな目玉だ
突き出した一対の巨大な目玉は妖しく発光し
そしてこの巨大なナメクジを奇怪な
火星生物たらしめている
醜怪且つ滑稽な
ナメゴン🦭の姿が発しているのは
「火星にはタコ🐙のような生物が棲息する」
と考えられていた前時代的テイストだ
『ウルトラQ』がまだ
『UNBALANCE』という題名で
製作されていた当初
その1クール13話分中の5本目として
本エピソードは撮影🎥された
『UNBALANCE』期作品群は
アンソロジー形式のSFドラマとしての
色合いが顕著であり
したがってナメゴンも「怪獣」と言うよりは
「巨大生物」の趣きが強いという訳だ
外貌とその名が示すとおり
ナメゴン🦭はもちろんナメクジ怪獣だ
いや
単にナメクジが巨大化しただけ
と言ってもよかろう
その「巨大」ナメクジであるナメゴン🦭には
「怪獣」としてのデザイン🎨意匠は
さほど凝らされてはいない
同『UNBALANCE』期作品群に登場する
巨猿🐵のゴロー🐵(第2話シナリオNo.11)や
巨大モグラのモングラー
(第8話シナリオNo.10)
などとともに
「既存の生物が巨大化した」部類の怪獣
であるとも言えよう
そうは言ってもナメゴン🦭には
ナメクジの形態から逸脱した「怪獣」の
姿も認められる
本体から独立して頭部を持つ構造には
ナメクジには無い
頚くびに当たる部位が存在し
また全体的なシルエットが髣髴とさせるのは
アザラシ🦭やトドなどのそれだ
本体のフォルムも
やはり海棲哺乳類のものをなぞっている
と言えなくもない
「ナメクジ+アザラシ」🦭の図式は
複数の生物の融合
すなわちハイブリッドを示すものであり
巨大ナメクジ・ナメゴン🦭が
ナメクジ怪獣たる所以だ
また実際のナメクジは
眼の部位が突き出てこそいるが
ナメゴンのように巨大な目玉を有さない
この「強調」こそ
ナメゴンを単に巨大ナメクジたらしめない
エッセンスなのだ
第1話に登場するゴメスも
『UNBALANCE』期に製作された
エピソードに登場するものの中では
もっともゴメス
の方は あまりにも「怪獣」としての要素
(角・牙・爪・尻尾・ウロコ・各所の突起など)
を盛り込み過ぎたせいか
その「押し付け」感は否めないのだが
ともあれ
『UNBALANCE』期作品群の中では
僅かに「怪獣」と呼べる存在であろう