
















この作品を
故 石ノ森章太郎先生に捧ぐ

A New Hero. A New Legend
仮面ライダークウガ
新しい英雄、新しい伝説

平成ライダーシリーズの
記念すべき第一作目であり
未だ根強い人気を持つ不動の名作
主人公
五代雄介
の笑顔に勇気や希望を貰った人は多い
人に優しくなれる特撮です
仮面ライダー1号もビックリな
激しいバイクアクションが売りであり
ある意味本家より仮面ライダーらしい
作風は一般的なドラマに近く
特撮特有のご都合主義
(急に場所が変わる等)
が少ない
また場面が変わる毎に
地名と時刻が表示され
登場人物の移動などの時間も
しっかり計算されています
(しかしそのせいで撮影が遅れて
総集編が三度入っている)
話の内容も考えさせられるものが多く
何気ない会話が伏線だったりと
作品として非常に
よく作り込まれています
深くしっかりした内容も
さることながら
最終決戦が最終回の前話
最終回はエピローグで
ライダーが登場しない
最後は海外ロケ
等
今までなかった試みがなされている
大人が観ても十分楽しめる作品……
というか子供では理解仕切れない
と思われます
なので子供の頃は観ても何とも
思わなかったが
大人になってから改めて視聴して
感銘を受けたという者も多い
怪人の殺人シーンがあまりに
リアリティで生々しく
保護者からクレームがきた事がある
その影響か
次回作


などでは
殺人描写をやや非現実的な手段にする
というクレーム対策を
行うようになりました
(しかし、それはそれで怖い)
結果的に
平成一期初期の仮面ライダーは残酷
というイメージが付くのも
仕方なかったことなのかもしれません
また
最終フォームが最終回だけ
玩具展開側(バンダイ)にすら
知らせない強化形態
など
玩具展開をする子供向け番組としては
やりたい放題な面もあります
これはまだ本作がシリーズ化
していないため
玩具展開側と番組側の連携が今ほど
密接ではなかったという要素が
大きいのでしようか
サブタイトルは漢字二文字
(「戦士」「変身」等 )
で統一
仮面ライダーのテレビシリーズ再開は
1996年頃から企画が進められていて
当初はウルトラシリーズを
放映していた毎日放送制作
TBS系の土曜6時台での放送を
目指していた時期もありました
初期タイトルは
仮面ライダーXV(クロスブイ)
と
仮面ライダーカワカミ
であり
ここで提示された
複数のライダーを登場させる案が
人数を1人に集約することで
フォームチェンジという発想に
つながっています
また別の企画タイトルの一つに
仮面ライダーガイア
があり
ウルトラマンコスモス
と競合したといわれています
(後に発表された
仮面ライダーEVE
-MASKED RIDER GAIA-
の元となった石ノ森氏の遺稿や
シンさんが序章後に制作された場合
正式なライダーとして
名乗るはずだった
仮面ライダーガイア
とは異なる)
毎日放送が
ウルトラマンのほうを選ぶ
と断ったためTBS系での放送は
実現に至らず
東映の特撮番組
燃えろ‼︎ロボコン
を放送中という縁で
制作局をテレビ朝日に
変更することになりました
しかしテレビシリーズが
中断して久しい仮面ライダーは
当時の感覚からすると
すでに古びたブランドであり
テレビ朝日も
ネタがないから
と渋々引き受けた風でした
ちなみに平成ライダー作品で
仮面ライダーが一人しか
登場しないのは本作のみ
しかし皆の笑顔を守る為に
戦う彼を知って
援護射撃や直接戦闘する以外の手段
(装備の開発や捜索その他)
で支える人々は徐々に増えていきました
劇中には彼らの助けなしには
そのまま倒されていた
という場面も多いです
一人で戦い
誰とも共有できない思いを
抱いていても
決して孤独なヒーローではないのです


仮面ライダークウガは
テレビ版としては
仮面ライダーBLACK RX以来
11年ぶり
シリーズ全体でも
仮面ライダーJ以来5年半ぶりに復活した
仮面ライダーシリーズです
チーフプロデューサーに
高寺成紀を迎え
メインライターに荒川稔久
サブライターには井上敏樹らを起用
監督陣にはスーパー戦隊シリーズに
長年関わってきた渡辺勝也
長石多可男
特撮初のメイン監督となる石田秀範
などが担当しています
ライダーのモチーフはクワガタ
遺跡から発見された
オーパーツ(変身ベルト)を装着した
主人公の五代雄介ら人類と
同じく遺跡から復活した
グロンギと呼ばれる古代の
戦闘民族との戦いを描いた作品です
仮面ライダーとしてのコンセプトを
路襲しながらも
今までの特撮の輪にとらわれない
新たな試みが多く見受けられました
例を挙げると…
* 主人公は改造人間ではなく
人間が古代文明の秘宝に秘められた
力で古代の戦士に変身する
* 主人公が警察と協力して
敵に相対する
* 時間にも
嘘をつかないようにしている
(ワープしない)
* 周囲にあるものから武器を作り出す
* 武器に名前をつけず
武器名や必殺技を叫ばない
* 変身シーンや必殺技で
バンク映像を使用しない
* 戦うことをあくまで
暴力を振るっている
に過ぎないと解釈する
* 敵が独自の言語を使用し
ルールを決めて
人間を殺すゲームをする
* 戦闘パートがなくても番組としては
成立するレベルで
人間ドラマパートにも力をいれる
ライダーキックで敵が爆発する
敵が集団で現れず、毎回1vs1で戦う
強い敵は番組の後半に登場する
など
特撮ヒーローのお約束とも言える
要素に納得のいく理由を付け
ご都合主義を極力排除しているのも
この作品の特徴です
本作の敵であるグロンギ族が使用する
独自の言語グロンギ語へのこだわりも
敵を倒されるだけの存在にせず
1体1体の個性を
強調することにつながり
本作の盛り上げに一役買う結果と
なりました
人間ドラマパートでは親が子に説明を
促す様な内容になっている部分もあり
親子二代での視聴に
耐える作品となりました
大人の階段を昇る事で一度は
特撮ヒーローから
離れた層をも取り込み
玩具や関連商品の売り上げは
爆発的ヒットを記録しました
昭和ライダーと呼ばれる
前シリーズとの
あまりの違いに反発を覚える者も
少なくはなかったですが
本作は原作者である
石ノ森章太郎が仮面ライダーにこめた
仮面=改造の傷を隠す
を
仮面=泣いている顔を隠す
という形でリスペクトしているとも
言えます
脚本の完成が遅れた事から
総集編が数回放送される等
制作面において問題を残した部分も
ありましたが
最終的には特撮ヒーローを代表する
作品の一つとなりました
特に最終回は
クウガが登場しない
(アクションしない)
最終回の為だけにキューバロケを敢行
AパートとBパートの間に
CMが放送されなかった
Bパート後のCMで最終回のみ
特別メッセージ入りCMが流れた
等
他の作品では劇場版級の内容を
本編で行うという
後シリーズではありえない仕上がりに
なっています
(最終回Bパート後の
特別メッセージ入りCMは
後の仮面ライダー龍騎でも流れた)

おはようございます
乱蔵
デス

特撮レビュー
平成ライダー編
始まりました

きっと 長くなるでしょうが
よかったら おつきあいください
先ずは


人々の笑顔を守るため
自らの命をも懸ける!
みんなが笑顔になりますよう
今日は 午前中のお手伝い
午後から 皆さんの所へ





行ってきます
















