**** あっきー☆月へ ****月へと歩き続ける 亜希 月は今……月がインドシナ半島のを旅していた時のこと樹液・じゅえき㊤苗・なえ の植えられていない棚田・たなだ に映る田毎・たごと の月の美しさを丸い月みずからほれぼれと眺めていると畦道・あぜみち をトボトボと歩く兄弟らしい二人の少年の姿が目に入りました「お兄ちゃん、腹へったよう家に帰ってご飯を食べたいよう」「ダメなんだよボクらはもう家へは戻れないんだ二人だけでなんとか食べ物を捜して生きていくか、さもなきゃ飢えて死ぬしかないんだ」兄弟の会話を聞いていた月は、二人の境遇を理解しましたこの地方がこの年、未曾有・みぞう の飢饉・ききん にあえいでいることは聞いていましたおそらくこの兄弟は口べらしのために家を出されたのでしょう痛ましく思った月は、一計を案じました兄弟だ果実・くだもの を求めてジャングルの中を歩いているとコブラとマングースが激しく闘っているのに出会いました兄弟は遠巻きにおそるおそる眺めていましたがやがてマングースがコブラをかみ殺しましたそしてマングースは近くの大木から流れている樹液をすくいそれをコブラに塗りましたするとコブラはすぐに元どおりに生き返ったのです兄弟は不思議なこともあるものだと思いその見たこともない大木の下へ行くと樹液をすくいとり持っていた竹筒に詰めました つづく あっきー明日も 笑顔で 歩き続けてね