診療拒否に会いました | 今日もいちにち生きました

今日もいちにち生きました

2016年、直腸癌が再発。
治療の結果、一生の障害を負うことになりました。
2022年胃がん発覚。2023年咽頭がん発覚
3つの癌を抱える今。
以前の私とは生き方が変わりました。
がんと闘い、生き抜くことができた日々。
今日という日をつづります。

現在の強烈な痛みの原因が痔であると確信した私は
病院に黙って、肛門科クリニックを受診してきました。

病院には提携クリニックの有無や紹介の可能性などを打診してきたんですが
皮膚なら皮膚科、痔は消化器外科が担当だとの一点張りで
業を煮やした私は独断で肛門クリニックの門を叩いたというわけです。

クリニックでは一から説明しました。

・直腸癌患者であること
・抗がん剤とか化学療法治療中であること
・放射線開始後から下痢が起き、これを追いかける形で痛みが始まったこと
・肛門の奥に痛みがあること
・ストーマ手術を控えていること
等々です

要望としては
・原因は痔なのかどうかを知りたい
・原因が痔ならば裂肛か痔核か痔瘻か
・とにかく今の痛みを和らげたい
この3つです。

それに対する医師との問答

医「痔の治療自体に痛みは伴います。診察のための内視鏡一つでも相当に痛い。
 今回の場合それだけのことを押してまで治療しても痛み損に終わる。」

私「毎日強烈な痛みのためにまともな生活ができません。ひたすら耐えていますがこの状態が続けば
  精神にまで影響すると思う。痛みを抑える処置だけでもないのでしょうか。」

医「それは現在の病院で相談すればいいこと。痔の治療そのものに意味を感じません。」

私「病院に肛門科はありません。痔かどうかの診断だけでもお願いしたいのですが。」

医「がんの手術を控えている以上、治療は複雑になります。当院は痔を治すために存在する。
  今回は適応外だと判断します。」

私「では診てはいただけないと。」

医「正直なところ診る気がしません。」

治療拒否です。

『診る気がしない』と言われた私は
そのままズボンを上げて診察料の850円を払い帰りました。

せめて痛みの原因が痔なのかどうかを知りたかったんですが
それも分からずじまい・
無駄足だったな・・・。

後でネットで調べたんですがこの先生非常に熱心な熱血医師で
特に手術治療に情熱を燃やしているようです。

私のように直腸癌でしかも手術を控えている患者は適応外とはわかる気もします。

よくよく考えてみるとストーマ手術によって私の肛門がどうなるのか
私は把握していなかった。

病院に戻り
回診の折、外科部長が来てくれたのでその質問をぶつけてみました。

私「永久ストーマ手術の場合肛門の出口というのは残るのでしょうか」

医「永久かどうかは8:2の割合ですね」

これには少々驚きました。100%永久だと思っていたからです。
ですが肛門を残した場合は大きな問題があるはず。

私「今でも苦しい排便障害があります。無理に肛門を残すとそれがひどくなるのでは?」

医「それは確実に悪くなります。」

私「となるとやはり永久ストーマにするのが現実的ですね。
  話は戻りますがその場合、肛門の出口ごとスッポリとることになるんでしょうか。」

医「そうです。肛門ごと無くなります。」

私「となると今の痛みの原因が痔であれなんであれそれごととるわけですから
  否応無く解決してしまうわけですね。」

医「その通りです。永久ストーマにすれば痔をなど現在抱えている
  肛門トラブルとは無縁になります。
  気をつけるべきところは全く違うところに移行します。」

私「今の痛みで大騒ぎするのは無意味ということですね。」

医「とはいえ耐えられない痛みの緩和は非常に重要なことです。
  放射線はなんともできませんが抗がん剤はかなり減薬しました。
  皮膚障害に関しては今日皮膚科に行って診てもらってください。」

という経緯から皮膚科を受診。薬が変更になりました。

痛み止め
ロキソニン(ロキソプロフェン)→トラマール(麻薬に似た効果を有する)

軟膏
アズノール→デキサンVG軟膏0.12%:リンデロンVGステロイド含有の強力タイプ)
      亜鉛華単軟膏(皮膚保護)

注入タイプのネリザ軟膏は継続



昨夜、新しい軟膏を一通り塗り、痛み止めのトラマールを服用しました。

すると今朝まで一度も起きること熟睡できました。
こんなことはこの数週間で初めてのことです。

これまでは便意か痛みで何度も目が醒めるのが当たり前の生活でしたから
このままの状態が続いてくれたどんなにいいことかと思います。

それにしても、
『診る気がしない』と言い放った肛門科クリニックの先生
言い方にはムッと来ましたが、意見としては正しかったようです。


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