病理検査 | 今日もいちにち生きました

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2016年、直腸癌が再発。
治療の結果、一生の障害を負うことになりました。
2022年胃がん発覚。2023年咽頭がん発覚
3つの癌を抱える今。
以前の私とは生き方が変わりました。
がんと闘い、生き抜くことができた日々。
今日という日をつづります。

退院後一か月。

予定していた外来に行ってきました。
待っていたのが病理検査の結果です。

直腸切除と同時にリンパ節廓清を行っていたが
そのリンパ節に転移はないとのこと。

診断はステージⅡ。

良かった。

「抗がん剤治療はどうしますか?」
と、主治医に聞かれ、

「出来れば避けたいです。」
なんだか、自信無げに答えてしまいました。

ステージⅡだったら抗がん剤治療はしないと決めていたのに
いざとなったら揺れてしまう。

僕は本当にビビり屋だと思います。



がん治療の難しさの一つが治療方法の選択です。

手術は、一度行えば後戻りはできません。
抗がん剤投与も副作用を覚悟しなければなりません。

抗がん剤のことについては自分なりに
調べていました。

調べれば調べるほどいろいろな情報があり過ぎて
受けるべきかどうか判断がつかなくなります。
病状によっても違うでしょう。

そこで、僕の病状を一番分かっている
主治医の意見も聞いてみました。

「効果はどのくらい見込めるんですか?」

「ステージⅢの場合は、抗がん剤を使った方が
 再発の可能性が下がるというデータが出ています。
 ステージⅡの場合も下がるんですが、その差は少しですね。」

「僕の場合はステージⅢに近いんでしょうか、遠いんでしょうか。」

「それは分かりません。そういう分類はありませんから」

と、門切り型の答え。結局主治医からも決定的な判断材料はもらえませんでした。

ただ、それも無理からぬ話。

今のがん医療というのは、ガイドラインに沿った形で行われています。

ステージⅡの場合は~

ステージⅢaの場合は~

ステージⅢbの場合は~

ステージⅣの場合は~

と全部ガイドラインに書かれています。

ちなみにこのガイドラインは公開されています。

http://www.jsccr.jp/guideline/data/2014_opinion.pdf
(2014年改訂案)

ステージⅡの場合、術後の化学療法(抗がん剤・放射線治療)の欄を見ると
こうあります。

Stage II大腸癌に対する術後補助化学療法の有用性は確立してお
らず,すべての Stage II大腸癌に対して一律に補助化学療法を行わ
ないよう勧められる。


セカンドオピニオンを求めるということもできますが


ほとんどの医師がこのガイドラインを見て
治療方針を立てているわけですから
どこに行っても同じ結果でしょう。


主治医は最後にこう言ってくれました。

「急ぐことはありませんから、ゆっくり考えて
納得のいく判断をしてください。」


手術の成績が良かったことは確かです。

術後のマイナートラブルに悩まされてはいますが

転移が無かったことは朗報です。

8月にがんと診断されたあの日から3か月。

ようやく一つのめどが立ちました。