その日はあっという間にやって来ました。
私は本を出版している人にお目に掛かれる機会にはなるべく新刊を購入し、サインをお願いするようにしているのですが、あまりの忙しさに藤木先生の新刊を購入する時間もないほどでした。
新宿にある老舗の水炊き屋さんでのイベントには30~40人ほどの人が参加しました。
藤木先生はご自身の戦争体験や人生体験を熱弁され、大変興味深いトークショーでした。
トークショーのあと、先生を囲んで参加者が水炊きを食べるのがこの会のメインです。
誰もが藤木先生の側に陣取ってもっと先生のお話を聞きたい、自分の顔を観てもらいたいと思うのは当然です。
私もそんな気持ちがありましたが、自分でいうのもおかしいのですが実は私はかなりの恥ずかしがり屋です。
積極的な行動もとれず、どこに座ろうかと迷っていると、あの彼女がいつも通りの様子で一言。
「ソフィア先生、こっちこっち」
彼女は要領よく先生の正面の席を陣取っていました。
「はい、ソフィア先生はここね!藤木先生の前に座ってください」
と言って、自分は私の隣の席にどっかりと座ったのです。
その光景を羨ましそうに眺めるほかの参加者に申し訳ないと思いながら、私は先生の真正面に座ることになりました。
宴会が始まるとすぐに先生は私に声を掛けてくれました。
最近、ある物まねタレントがよくやっている和田アキ子さんの物まねに「あなた、何をやられてる方?」というギャグがありますが、先生も同じように私に何をしているか聞いてこられました。
私は答えに困りました。
実は自分の名刺も持参していたのですが、こんな有名な占い師には私の名刺を渡して、占い師だと名乗る勇気がありません。
口ごもっていると、先生は間髪を入れずに
「主婦じゃないよね。何の仕事してるの?名刺持っているんでしょ、名刺頂戴よ」
と言うのです。
万事休す!!
もうこうなっては名乗るしかありません。
私はバッグから名刺を出し、先生に恐る恐る渡しました。
「そうなのか、占い師なんだね」
照れくさくうなずく私に先生は
「ソフィアという名前なんだね」
と被せ気味に尋ねてきたのです。
先生は笑顔で話を続けました。
「うちにもねソフィア観音という仏様がいるんだよ。僕が作った観音様なんだ。一度見にいらっしゃい」
私は、考える間もなく
「はい、おじゃまします」
と即答したのです。
それから約二時間、先生は私とたくさん会話をしてくださいました。
半ば私が先生を独占したような形になり、周りの人は先生と交流する機会が無かったかもしれません。
二人が交わした会話の内容は話すと長~くなるので今は割愛しますが、とにかく意気投合という言葉がピッタリというくらい楽しい時間でした。
そしていざ散会となったとき、またしても嬉しい出来事が起こったのです。
そのチャンスも例の彼女が演出してくれたものでした。
会場となったお店には入り口に大きな陣太鼓が置いてあります。
昔はお客様が来店するたびにその陣太鼓を叩いたそうです。
お一人様の来店だとドーンと一回、お二人様だとドーンドーンと二回というように。
彼女の勧めで先生との記念写真を撮ることになったのです。
名物の陣太鼓の脇で私たちは記念写真を撮りました。
すると先生が私とのツーショット写真を撮ろうと言って下さったのです。
大勢の参加者の中で先生とのツーショット写真を撮ったのは私だけでした。
その写真は今でも私にとって大切な一枚となっています。
店を出た私はまだ興奮冷めやらず、いつ先生の事務所に行こうかとはやる気持ちを抑えきれなかったことを覚えています。
こうして私は、観相学の第一人者・藤木相元先生とのご縁を結ぶことになったのです。
つづく
「笑運®」「脳相®」「開運顔®」「脳メイク®」「脳相メイク®」は一般社団法人日本顔相学会が所有する登録商標(知的財産)です。
当会以外の第三者が許可なく本商標を無断で使用することを固く禁じます。
ソフィア・リブラのプロフィールはこちらから
(社)日本顔相学会の公式サイトはこちらから
顔相鑑定はこちらから
顔相講座はこちらから
稼げるプロ鑑定士養成講座はこちらから








