高濃度ビタミンc点滴は天然の抗がん剤と呼ばれ、癌の代替療法の分野で注目されています。また、しわやたるみなどを改善するスキンケアやアンチエイジングの世界でも、高濃度ビタミンc点滴が話題です。身近なビタミンcのすごい効果と全国の病院やクリニック、料金などを調べてみましたよ!
高濃度ビタミンc点滴とは
ビタミンcが体にとって、とても重要な栄養素であることは昔から知られています。ところがビタミンcは熱に弱かったりストレスに弱かったりタバコに弱かったりと、なかなか摂取しても効能が追いつかないことがままあります。ネコなら自分の体で作り出せるそうですが、人間の場合はそうはいきません。
食事からとるのが一番なのですが、毎日毎日フレッシュな野菜や果物を摂り続けるのもなかなか大変です。そこで最近になって注目を浴びているのが「高濃度ビタミンc点滴」という方法です。ビタミンcはなんといってもその抗酸化作用で、老化やがん予防の観点からとても注目されていますよね。今回は高濃度ビタミンc点滴の効果と全国各地の病院やクリニックなどを調べてみました!
血中濃度を上げるため経口摂取より点滴が有効
抗がん剤効果やアンチエイジング効果を狙ってビタミンcを用いる場合に重要なのは血中濃度です。食事やサプリメントで経口摂取できるビタミンcの血中濃度には限界があり、1.5mg/dLなどを摂ってもすぐに尿から排出されてしまうため、血中濃度を高い状態に保つことは難しいものです。
効果を発揮させるためには、血中濃度を300mg/dLにすることが必要です。また、実験では400mg/dL以上の濃度では、癌細胞は生存できないという結果が出ています。そのため静脈投与(点滴)で直接ビタミンcを点滴する、つまり、高濃度ビタミンc点滴により効果的な血中濃度を維持することができます。
癌治療としての高濃度ビタミンcとは
体に優しい抗がん剤のような効果
高濃度ビタミンc点滴は「天然の抗がん剤」と呼ばれることがあります。抗がん剤は、癌細胞も正常細胞も区別せず攻撃しますが、ビタミンcは癌細胞だけを狙って破壊することが知られています。そのメカニズムは非常に興味深いものです。
癌細胞がブドウ糖を集中的に取り込む性質があることはよく知られています。その特徴を利用してPET検査が行われるほどです。癌細胞にとっては、ブドウ糖の摂取が生き残りのカギとなります。実はビタミンcの化学的な構造はブドウ糖と非常によく似ています。
高濃度ビタミンc点滴により、ビタミンcの血中濃度が上がると、癌細胞は間違ってビタミンcをとりこんでしまうようになります。ビタミンcは高濃度になると過酸化水素(H202)を放出するようになります。この強い酸化作用は癌細胞に働きます。癌細胞の内部から破壊することができるというわけです。
正常細胞を全く傷つけないため副作用がない
ガンの治療の際には三大治療がおこなわれることになります。その3つとは手術と抗がん剤治療、そして放射線治療です。ただ、抗がん剤や放射線治療などは、悪性の腫瘍と同時に酵素カタラーゼを含む正常な細胞も攻撃してしまうため、副作用が重く現れます。骨髄抑制による貧血や、嘔吐、脱毛などの副作用は避けられません。
ところが、高濃度ビタミンcの場合には正常な細胞には攻撃を行いません。異形細胞のみを選択して攻撃してくれるので、放射線治療や抗がん剤治療などによって起こる副作用が、高濃度ビタミンcの場合にはありません。こういったメリットがあるため、高濃度ビタミンcはガン治療の分野でも注目されているのです。
深刻な副作用が無い
高濃度ビタミンc点滴にはほとんど深刻な副作用はありません。軽微な副作用として、ビタミンcの利尿作用により口が乾きやすくなることがあります。水分の補給をしっかり行う必要があります。カルシウムを尿として出してしまう「キレート」という働きにより、低カルシウム血症による筋肉のけいれんやしびれを起こすことがあります。これもカルシウム剤の摂取で回復します。
また、ビタミンcはブドウ糖と非常によく似た化学構成を持つため、体が間違えてインスリンを大量放出することがあり、低血糖になるというリスクもあります。点滴前に食事をしておくなどにより対処できます。こうした副作用は、経験ある医師や医療施設にとっては対処しやすいものであり重篤なものではありません。
しかし、以下の場合は、治療することができませんので、禁忌症が無いか、事前に検査をすることになっています。
・末期の心不全、腎臓の機能低下、人工透析を行っている場合
・G6PD欠損症を持っている場合には「溶血」を起こす可能性がある
抗がん剤の副作用を軽減
高濃度ビタミンc点滴には様々なメリットがあるとはいえ、がんの標準治療は手術、抗がん剤、放射線です。高濃度ビタミンc点滴も、これ一本で治療にあたるというのは主治医もなかなか認めないかもしれません。
そうだとしても、標準治療と高濃度ビタミンc点滴を併用することで、本来であれば生じるがん治療のつらい副作用を大きく減じることができます。ビタミンcは全身の栄養状態を良好なものに保ちます。抗がん剤に伴って生じる副作用の中に口内炎や皮膚の炎症、爪の変形などがあります。高濃度ビタミンcはそうした副作用の症状を抑え込むことが知られています。
高濃度ビタミンc点滴の料金
癌治療の場合
癌治療で注目されている高濃度ビタミンc点滴ですが、ネックになるのは費用です。健康保険は使えませんから、自費診療となります。がん保険などで、こうした代替療法を受けられるようなオプションをつけておくなら、遠慮なくかかれるかもしれませんが、一般的には高額ですね。
癌治療の場合には、最初は15gなどの少量から点滴をはじめ、30g、50gと増量させていくのが一般的です。周期を変化させながら1年~2年継続して治療することもあります。平均すると1回の点滴(50g)で2万円ほどが相場だと言われています。このため、月で20万~30万などの費用を考える必要があるかもしれません。