日展を鑑賞して思うこと1/2 ~秀作と駄作としがらみ~ | Totoronの花鳥風月

日展を鑑賞して思うこと1/2 ~秀作と駄作としがらみ~


ただいま、


日展開催中。


Totoronの花鳥風月-bt1



期日 : 11月1日~12月8日。10:00~18:00(火曜休館)


場所 : 国立新美術館(六本木)




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国立新美術館



ガラス張りの


一見素晴らしい建物なのだが、


フランスなど


ヨーロッパの美術館と比べると、


芸術性は全くない。




正面玄関の


シンボルタワーのような


円錐状の建物は、


実にシャープで切れ味よさそうなのだが、


中には、


雨の日の時の


来場者の傘置きがあるだけで


早い話、


傘を逆さにしたデザインの


傘置き場。




ルーブル美術館の前の


ガラスのピラミッドと同じで、


無くてもよい代物。






さて、


日展だが、


私が勝手に


自分の陶芸の師匠と仰いでいる


日展会員


荒木俊雄氏の作品も陳列されており、


また、


荒木氏と旧交が深く


以前私もご紹介いただいた、


東京芸大学長の


宮田亮平氏の作品もあるので、


先日


鑑賞に行ってきました。




日展は大きく分けて、


日本画・洋画・彫刻・工芸美術・書の


5部門に分けられる。




私が真っ先に行くのは、


荒木氏や宮田氏の作品がある、


工芸美術部門。


Totoronの花鳥風月-bt3


重厚な作品が


数多く並んでいる。




工芸美術の作品は、


どれも


手が込んでおり、


相当な時間をかけないと


完成しないものばかり。




書の作品のように


数秒とか数分で出来上がるものは


1つもない。




「赤の荒木」こと


荒木俊雄氏の作品


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「消えゆく和の形」



作品に


意識的に亀裂を入れ、


崩壊しつつある和の形を表現してある。




「消えゆく和の形」が


何を指すのかは


非常に意味が深いので、


ここでは


皆さんの創造にお任せしたい。




日展開催前に、


書の部門において、


石材などに文字を彫る「篆刻」の


2009年度の審査を巡り、


有力会派に入選数を事前に割り振る不正が行われたことが


朝日新聞の調べで分かった。


関係者によると、


流派有力者(日展役員職の人物)や


上位の師匠に手土産を持参して、


入選者の一席に加えてもらうのは


書の世界では日常茶飯事だという。





わずか数秒か


数分でできる書の作品に


私は全く芸術性を感じないので、


鑑賞する気にもならないが、


そのような世界があることも、


荒木氏は


「消えゆく和の形」としてとらえ、


あるいは憂慮しておられるのかもしれない。




どのような評論があろうと、


己の道を


信じてまい進される方である。





毎回


青磁の作品で入選を果たしておられる。


荒木貞年氏の作品。


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「風層」。



色彩に全くムラのない、


一途に平面的な


青磁の穏やかな作品に飽き足らず、


静と動をあえて組み入れ、


波風を立ててみる




風の織り成す模様を


静かに表現されたのだろうか。






東京芸大学長


宮田亮平氏の作品。


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「生と静」。



毎回イルカを題材にした作品だが、


イルカがテーマなのは、、


出身の佐渡島から、


夢を抱いて東京へ出る


フェリーの上から海を見ていた時に


何頭ものたくさんのイルカが


船と並行して泳いでいるのを見て、


いかにも自分を見送ってくれているようで、


イルカに勇気をもらった、と


回顧しておられる、


まさにそのイルカが、


脈々と


彼の魂の中に生きているからである。




わが魂の中で


静かに生き続けるイルカ、


「生と静」とは


そんな気持ちの表現かもしれない。




工芸美術は、


どの作品も奥が深くて、


実に見ごたえがある。




ところで次回は、


絵画の世界と彫刻の世界に触れるが、


Totoronの独り言は、


ここで一気に言い放題。







新聞紙の上に置かれた


鮭が一匹。



Totoronの花鳥風月-bt7

その名も「鮭」。



驚くべき描き方なのだが、


長くなるので、


独り言は次回に。





よろしかったら


またおいでください。