遠く富士を望む ~黄金色に包まれる霊峰~
富士山は
さすが日本一の山である。
私の住んでいる
武蔵野からもはっきりと見える。
良く使う
JR国立駅のホームから見た
夕暮れの富士山。
南西の方向に
直線距離にして
約75km。
スカイツリーが
どんなに世界一の高さを誇っても、
やはり日本一の富士にはかなわない。
都内からも
いろいろなところから見えていたのだが、、
ビル群が立ち並び、
今では見えるところが少なくなってきた。
先日は
富士見坂の名のついたところで、
唯一見える場所から、
ダイヤモンド富士の様子が新聞にも載ったが、
それも
前方にビルが立つので、
今年限りで見えなくなるという。
都内から、
富士が見えなくなってきているというのは、
あくまでも地上からであり、
高層ビルの屋上からは
どこからでも見えるはずだが、
ビルは私有物であるため、
だれでも立ち入るという訳にはいかない。
言ってみれば、
富士の景観がどんどん私物化されて、
みんなの山ではなくなってきているのが
さびしい。
夕日に
黄金色に輝く富士の景色。
貴重な
国立駅ホームからの景色だが、
残念ながら
見る人は少ない。
線路の音を響かせて、
電車がホームに入ってくる。
夕暮れの
金色に輝く富士を、
何の感情もなく遮って、
現実が迫る。
電車の窓の向こうに見える、
金色の切れ端が
得も言われぬ夕景なのだが、
現実は猛烈な勢いで迫ってきて、
人のロマンなど
跡形もなくかき消す。
一つの区切りではあった。
家路を急ぐ。




