たくさんの秋 ~宿根ヒマワリ・ヘリアンサス~
お彼岸を過ぎると、
酷暑は一気に影をひそめ、
太陽は、
今までの暑さは知らぬげに
穏やかな日射しで
天空をよぎる。
「ヒマワリ」の花は、
誰が見ても太陽そのもので、
まさに夏の象徴であるが、
同じ仲間の
「菊」は
秋の花のイメージが強い。
道路脇の畑で群れ咲く菊?と思いきや、
畑の主に聞くと
「宿根ヒマワリ」 だという。
これがヒマワリ?
2m以上もの高さになっているので、
確かにヒマワリかもしれない。
知る限り
こんなに高くなる菊はない。
でも、
どう見ても菊なので、
宿根ヒマワリに付いて調べてみた。
すると
面白いことに気付いた。
この花は
「ヘリアンサス」 の名前で市場に出ている
園芸種の花のようであるが、
大体
ヘリアンサスとは、
「ヒマワリ属Helianthus(ヘリアンサス)」という
ヒマワリの属名を表す言葉で、
普通なら、
固有名詞にはなりえない。
少なくとも、
その名前の下位に来る
「種(しゅ)」名がなければならない。
きっと
「ニセアカシヤ」などのように、
園芸業者が
勝手に使っているのだろう。
ちなみに
ご存知の方も多いと思うが、
良い機会なので
植物の分類の仕方に付いて簡単に記します。
ご存知ない方も
覚える必要はありません。
こんな分け方をするのだ、ということを
分かってもらえればそれで充分。
たとえばヒマワリに付いて。
上位からの分類
界(かい) : 植物界
門(もん) : 被子植物門
綱(こう) : 双子葉植物綱
目(もく) : キク目
科(か) : キク科
属(ぞく) : ヒマワリ属(Helianthusヘリアンサス)
種(しゅ) : ○○ヒマワリ
(最下位の種が植物の名前。そこから順に「種属科目綱門界」と分類。
これで見る通り、ヒマワリはキクの仲間だということが分かります。)
市場での名前「ヘリアンサス」には
その下位の種(名前)がなければいけない。
さてそのヘリアンサス。
ヒマワリのイメージで見ると
夏の名残りの花であるが、
ここでは
キク科の花として観賞しよう。
だからここには、
「たくさんの秋」。
やっとテーマの背景に辿り着きました。
ハナアブ達は
すぐに来るであろう冬のために
蜜の確保に忙しい。
ヒトのように、
味覚の秋や
芸術の秋や
紅葉狩りや
ブドウやナシ狩りなどを
のんびり楽しんではおられない。
生き物たちにとっては
秋は忙しい季節であるが、
人にとっては、
夏の恋に破れた人でない限り、
秋は、
五感で楽しめる楽しい季節である。
皆さんにおかれましては、
これからしばらくの間、
どうぞじっくりと
いろいろな秋をお楽しみください。




